Neetel Inside 文芸新都
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脳内麻薬が氾濫したら・・・
混沌

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 また私が診察室に呼ばれた。回診の日だろうか・・その日、初めて見る女性の医者だった。
焦点が合ってないような…、ちょっと不思議な眼差しをした若い女性だ。
泣きながら喋る私の話を聞いて「かわいそうだなーっ、アハッ!」・・・「かわいそーだなぁ〜、アハハハーっ!!」と目を合わせることなく楽しそうに笑っていた。
この時はそんなに不快に感じなかったが・・、今思うとあの女性は本当に医者なのかなぁ??
・・・この日も問診だけされて部屋へ帰った。
 
 気づくと、さっきの女性のお医者さんが病室に入っていて、他の患者さんたちに聴診器をあてて周っていた。
こっちにも周ってくるのかなーと思ったが、私は診察室の問診だけでいいのか、私だけ触診みたいな診察には来なかった。
この女医さんの診察を受ける患者さんたちの様子はみんなリラックスしていて、終始室内のムードが良かった。顔なじみなのか・・、いつも彼女がここへ回診に来てるのかな・・・
 鉄格子の中は患者、職員含めて全て女性だった。入り口近くの診察室に男性医師が来たりする事はあったが、それより奥に入る所は見たことがない。
病室内に診察に入るのは女性の医者だけだった。


       

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Neetsha