Neetel Inside 文芸新都
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 妄想や幻覚が起きている時はその内容が正しいと思い込み、正気に戻ると、もうあんな奇妙な考えにはならないつもりでいる。自分は病院へ行く必要性をまるで感じない。
間違った思い込みも、正気に戻るたびにもうこれで治った・・・これで終わりだ・・、と毎回思うのだった。
 息子が病院へ行ってもらってきた薬を飲んでいたが、本人の診察無しで薬を処方できるのは2回までと決まっていて、それぞれ7日分処方された薬は底を尽きると、私はまた薬なしで生活するのだった。

顔のケガも、体中のしびれも日毎に回復してきているので、「病院行こう」と言われても、なんで??治ってきてるのに・・と、思う。
「治ってねぇぞ。夜中に暴れてるのに」と、息子は言うが・・・。

暴れる?・・・そんな覚えはないーーー たしかに一人ものまね、ダジャレ大会が止まらなくなる日はあったが、それはそれはチョー楽しい。自分で悪いと思っていない。
でも、記憶の欠落はあるから、もしかしてそういう時・・・?
 …いやいや、誰も怪我してないし、部屋も散らかってない。
 
  私:「暴れるってー・・どーゆー風に?」
 息子:「個性が暴れる」
   ーーー??? こう言われても、私は、病院へ足を運ぶ意思がなかった。


       

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