Neetel Inside 文芸新都
表紙

脳内麻薬が氾濫したら・・・
転機

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 趣味もあったほうが良いと思い、息子や旦那からパソコンを教わった。
息子からは、病前のかなり前にも教わったことがある。
3回くらい挫折して諦めていたが、本腰据えて今度こそ覚えようと思った。

「趣味を作ろうと思って…」そんな風に言うと、旦那も息子も前より丁寧に教えてくれた。
おかげで、パソコンで友達とメールをしたり、情報の閲覧なんてこともできるようになってきた。
パソコン自体も趣味として本気で覚えてみたが、ダンスをまた習いたいと思えるようになってきていた。
市内に近々オープン予定のダンススクールがあるのをパソコンで知った。
ずっと気になっていたヒップホップだ。

     

 習ったことのないジャンルのダンスだし、歳も歳なので ちょっとついていけるかが不安だったけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 初めて市内にヒップホップのダンススタジオができた時、私はすでに30を過ぎていて、もうおばさんなのにヒップホップなんてなぁ〜…と、引いてしまっていた。
  そのまま年月が経ち・・・・・
40を過ぎた時に、30代なんて全然若かったな・・・始めだしておけば良かったー…ヒップホップ・・・と、感じたのを思い出した。
今ココで始めださなければ、50を過ぎた時 また同じように感じるんだろうな・・・
・・・40代なんてまだ全然若かった…ってーーー
10年後に同じ後悔をすることになるのは嫌だったので、勇気を出して申し込んだ。

 初日の体験レッスンはとても楽しかったけど、とっても疲れた・・・。でも、慣れればこんなに疲れなくなってくるのかも・・・
そう思って入会した。
疲れすぎて3日間、あまりご飯が食べられなくなったけど・・・・・。よっぽど習いたかったらしい。
 レッスンを重ねるにつれて、そんなに疲れすぎる事もなくなってきたし、基礎から丁寧に教えてくれる良い先生に巡り逢えたおかげで、だんだん踊れるようにもなってきた。嬉しいし、ものスゴく楽しい…!
  ーーーそうだ、ダンスが好きだったんだー・・・

 この頃にようやく顔先の痺れが治まった。違和感なく喋り、食べることがやっとできるようになった。

     

 半年前は再び踊りたい気持ちになれるとは、思ってもみなかった。
月1回の精神通院・1日1錠、抗うつ剤の服用を続けながらではあったが、以前の自分に戻っているように思えた。

 気づけば、飲食店の出勤前にテレビを見れるようにもなっていた。
この勤め先の店長が作る料理がすっごく美味しくて、だんだん食欲が戻ってきた。
顔先の痺れが同じ頃に治まって、食べにくさも感じることがなくなったので、一人前を普通に完食できるまでになった。
この店のまかないのおかげで、私の拒食症状は完全に治りきったのだった。

この生活に慣れると、重い精神病であると認められ32条通院しているなんて事のほうが自分でも信じられない。
見張られ妄想も意識過剰だったな〜と、おかしく思える。神経もまともに戻ったようだった。
ただひとつ、疲れやすさだけは回復しきっていないように思えた。
かなりマシにはなったが…
毎日20時間寝ていたことを思えば・・・

       

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