Neetel Inside 文芸新都
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脛毛王女と巨乳爺や【完結】
アンチスーサイダー戦場へ赴く【20/5/1】

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「人間は何かを傷つけずには
 生きられません
 でもその対象が自分か他人かの
 個性はあるようです
 僕の場合は他人のようです
 なぜなら自分に
 ナイフを突きつけるなど
 恐ろしくて出来もしません

 人間は何かを傷つけずには
 生きられません
 そこで僕は自ら志願して
 戦争に行く事にしました
 それは生まれてから17年目の
 暑い夏の日の事です」


人は殺してもいいと聞きました
道中で出会った大人に聞きました
その大人はナイフで刺しました
通りすがる女の胸刺しました

大人はそのナイフを僕に向けて
英雄のナイフだとくれました

人を嫌いになるとムズムズしてきます
ナイフがその衝動を後押しします
いつか見た大人のように殺しています
通りすがる女の胸刺しています

心が痛くて痛くて快感です
晴れやかな心持も当然です

このごろ気が付けば口ずさんでいます
子どもの頃に良く聞いたあの歌です

夢・希望あふれていた僕だったのに
気が付けばひとりぼっちの殺人鬼

僕は素晴らしい未来を夢見ていて
希望に満ち溢れた明るい世界



戦場で
ぽつんと1人
空を見上げ
満天の星空は
星なのか
火花なのか
区別もなくて…

何が君の幸せ
何をして喜ぶ
分からないまま終わる
そんなのは嫌だ
忘れないで夢を
こぼさないで涙
だから君は飛ぶんだどこまでも

だから君は飛ぶんだどこまでも



飛ぶことは出来なかった

       

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