おもちゃはおもちゃ箱へ【20/3/6】

被虐の悦びに捧げた体
あなたの尽くす為だけの体
卑猥な言葉を刺青した背中
拡張されて開いたままの穴

官能のおもちゃ

一人では味わえない喜び
あなたに支配される喜び
激痛と苦痛の中の悦び
何も許されない屈辱の時間

ガラクタのおもちゃ

永遠に続く幸福な時間

そして40年が経った

あなたは私を残して死んだ
ある日突然当たり前に死んだ

取り残された私の目の前の毎日
クラクラするような寄る辺ない毎日

末端部分のない足は
まともに歩く事も出来ず
閉められない穴穴は
臭い排泄物を垂れ流す

歯の抜き取られた口は
まともに話せず食べられず
関節の外れたままの腕は
1mmさえも動かせない

何より快感が欲しい 何より快感が欲しい
あなたに罵られたい あなたに罵倒されたい

痛みが欲しい
苦痛が欲しい
屈辱が欲しい
恐怖が欲しい
命令が欲しい
躾が欲しい
罰が欲しい
あなたが欲しい

悉く悉く悉く悉く
年老いて何も出来ないおもちゃの私
誰からも相手にもされないおもちゃの私
喜びと快感だけに生き そして年老いた私

おもちゃはおもちゃ箱へ
おもちゃは一人では何もできない
おもちゃはおもちゃ箱へ
存在する意味も価値も分からない
sage