ある詩人が詠った。

 主はヤコブを哀れみ、イスラエルを再び選んで、これを己の地に置かれる。

 異邦人はこれに加わって、ヤコブの家に結びつらなり、諸々の民は彼らを連れてその地に導いて来る。そしてイスラエルの家は、主の地で彼らを男女の奴隷とし、先に自分たちを捕虜にした者を捕虜にし、自分たちを虐げた者を治める。

 主が貴方の苦労と不安とを除き、また貴方が服した苦役を除いて、安息をお与えになるとき、 貴方はこの嘲りの歌を唱え、バビロンの王を罵って言う。


 あの、虐げる者は全く絶えてしまった。

 あの、驕る者は全く絶えてしまった。

 彼らは憤りを以て諸々の民を絶えず撃っては打ち、怒りを以て諸々の国を治めても、その虐げを留める者がなかった。

 全地はやすみを得、穏やかになり、悉く声をあげて歌う。

 レバノンの香柏でさえも、あなたのゆえに喜んで言う。

「貴方は既に倒れたので、最早、きこりが上ってきて、我々を攻める事はない。」

 下の陰府は貴方の為に動いて、貴方の来るのを迎え、地の諸々の

 指導者達の亡霊を、貴方の為に起し、国々の諸々の王を、その王座から立ちあがらせる。

 彼らは皆、貴方に告げて言う。

「貴方もまた我々の様に弱くなった。貴方も我々と同じ様になった。」

 貴方の栄華と貴方の琴の音は陰府に落ちてしまった。蛆は貴方の下に敷かれ、蚯蚓は貴方を覆っている。

 橋明の子、明けの明星よ、貴方は天から落ちてしまった。

 諸々の国を倒した者よ、貴方は切られて地に倒れてしまった。

 貴方は先に心の内に言った。

「私は天に昇り、私の王座を高く神の星の上に置き、北の果なる集会の山に座し、雲の頂に昇り、いと高き者の様になろう。」

 しかし、あなたは陰府に落され、穴の奥底に入れられる。

 貴方を見る者は悉く貴方を見て、貴方に目をとめて言う。

「この人は地を震わせ、国々を動かし、世界を荒野の様にし、その都市を壊し、捕えた者をその家に解き帰さなかった者であるのか。」

 諸々の国の王たちは皆、尊いさまで、自分の墓に眠る。

 しかし貴方は忌み嫌われる月足らぬ子の様に、墓の外に捨てられ、剣で刺し殺された者で覆われ、踏みつけられる死体の様に穴の石に下る。

 貴方は自分の国を滅ぼし、自分の民を殺した為に、彼らと共に葬られる事はない。どうか、悪を行う者の子孫は、永久に名を呼ばれる事のない様に。

 先祖の邪の故に、その子孫の為に屠り場を備えよ。

 これは彼らが起って地を取り、世界の表に町々を満たす事のない為である。


 そのとき、万軍の主は言われる。


 私は立って彼らを攻め、バビロンから其の名と、残れる者、その子と孫とを断ち滅ぼす、と主は言う。私はアッスリヤ人を我が地で打ち破り、我が山々で彼を踏みにじる。こうして彼が置いた軛は、イスラエル人から離れ、彼が負わせた重荷は、イスラエル人の肩から離れる。



 これは全地について定められた計画である。これは国々の上に伸ばされた手である。

 万軍の主が定められるとき、誰がそれを取り消すことができるのか。

 その手を伸ばされるとき、誰がそれを引きもどすことができるのか。

 アハズ王の死んだ年にこの託宣があった、


 ペリシテの全地よ。貴方を打った鞭が折られた事を喜んではならない。

 蛇の根から蝮が出、その実は飛びかける蛇となるからだ。
いと貧しい者は食を得、乏しい者は安らかに伏す。

 しかし、私は飢饉を以て貴方の子孫を殺し、貴方の残れる者を滅ぼす。

 門よ、泣きわめけ。

 町よ、叫べ。

 ペリシテの全地よ、恐れのあまり消えうせよ。

 北から煙が来るからだ。その隊列からは、一人も脱落する者はない。


 その国の使者たちになんと答えようか。


 主はシオンの基をおかれた、その民の苦しむ者は、この中に避け所を得る、と答えよ。