入学式だよ! ゴッホちゃん!
「わたし、向日葵ゴッホ! 今をときめく15歳! 今日から高校生になるんだ! えへっ!」
そうやってモノローグで済むことをわざわざ口に出して叫んでいる彼女。その名も向日葵(ひまわり)ゴッホ。彼女は心底から晴々とした気分で人生において数少ない転機の場へと向かおうとしていた。
それはもうクルクルと回転しながらすれ違うサラリーマンを吹き飛ばしつつアスファルトを砕き高速で回転することにより真空波を発生させてありとあらゆるものを切り刻んだりしながら歩いていたのだ。
「やっほー、ゴッホちゃーん」
「やや、あの声は」