Neetel Inside 文芸新都
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 バーン!!
 教室の生徒十数人を巻き込む凄まじい爆風が向日葵ゴッホに襲い掛かる。そう思われた。
「――――へへっ、あたしってやっぱ、不可能を可能に……げぼぼぼぼおおお」
「い、いやああああ! パキケファロさち子ちゃああん!!」
 白煙やら生徒達の首から迸る血飛沫やら母なる宇宙に揺蕩うダークマターっぽいオーラが薄れると中心で倒れているのはゴッホちゃんではなくパキケファロさち子ちゃんだということがわかった。
 そのパキケファロさち子ちゃんは脳漿をぶちまけながら血反吐をはきまくってお亡くなりになっていた。
「じゃあ授業を続けます」
 そして何事も無くいつも通りの授業が再開された。



 時は過ぎ去り既に放課後。授業で木っ端微塵にされた生徒達は辺りに死臭を放ち始めていたがそんなことはお構いなしにゴッホちゃんは今日も家に帰る。
「あれ、ゴッホちゃんもう帰るの?」
「その声はBL太郎君。わたしは基本的に優等生だと自負しているから帰宅部なの」
「ならBL部に入りなよ。今なら特典として100分の1黒田君人形が付いてくるよ」
「一人かくれんぼに使っていいのなら入ってあげる」
「そんなことしたらゴッホちゃんがショタキャラを夜な夜な襲っているって根も葉もない噂を流す」
「何故それを知っている」
 想定の範囲外もいいところ。今聞いた言葉の内容を理解しないままBL太郎君は教室から去りゆくゴッホちゃんを見送るしかなかった。


 おわり
 

       

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