ゴッホちゃんは非常に悩んでいたそれはもう何年も電気ネズミを盗れずにいるペイロードと推進剤と酸化剤とポンプと燃焼室とノズルから成る団が如く悩んでいた。
「ね、ねえ、ゴッホちゃんどうしよう。パキケファロさち子ちゃんは赤組だし、このままじゃ僕達負けちゃうよ」
「そうね。このままじゃ負けちゃうよね。……この手だけは、使いたくなかったのに」
「え? 何をするの?」
ゴッホちゃんが見つめる先はただいま絶賛負け戦中の100mリレーもちろん白組は負けていて赤組にほいほいと抜かされ続けている。
カチャりとゴッホちゃんの手元で金属音が鳴った。
パーン