Neetel Inside 文芸新都
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また煙を玩ぶ。
白い部屋の壁が吐く煙のせいで黄ばんできている。キッチンからは腐った臭いが蔓延ってきている。ビールの空き缶が流し台に積まれて今にも崩れ落ちそうになっていた。
本当に何をしているのだろうか。
自分みたいなクズみたいな人間生きていて意味があるのだろうか。
だが前みたいに真っ当に生かされているだけの生活なんて戻りたいだなんて願わないし、ましてやあんな親のところなんて。
あんなクソみたいな親のところなんて、絶対に死んでも行きたくない。
「……死にたい」
自殺なんて毛頭望んでもいないし、誰かに殺されたくもない。
眠っていたら死んでいたらいいのに……なんて、絶対に死ねないのにそんな事言ってしまう。
死にたくないのに、でも生きたくない。
なぁ。そうだろう? とノウに語り掛けたら同意の声が反芻した。

カチャン。
ソファにあったプラスチックは落ちた。
「なぁ、チャーリー……」
また、隣が唸る。

       

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