「……え?」
回っていたモノ。
それは、人間のモトと思われる眼球だった。
画面に表示されたモノは、二個の眼球。
「うわ、あああ!」
あまりのことに声を上げて驚きいた俺と、回転していた眼球との目が合った、刹那。
驚く暇も、恐れる暇も、理解する暇なども無く。
頭の中で何かが割れるような音が聞こえたかと思うと、意識はテレビの電源が切れたように――ブラックアウトした。
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