Neetel Inside 別冊少女きぼん
表紙

悪の組織に就職します!
原作脚本


■ 悪の組織に就職します! ■
■ 概要 ■

 数社の面接落ちのすえ、やっと悪の組織に就職したユリ。
 既に就職が決まってるマミに、職場をふせながら就職報告。居酒屋で祝ってもらう。
 女幹部のしごきに耐え、帰り道のコンビニの、レジのイケメンお兄さんに癒される日々。
 ようやく雑魚キャラデビューできる!
 ――と思ったら、正義の味方がマミだった!
 マミもこちらに気づき、一時はどうなるかと思いきや、現場に出ていた怪人男幹部に助けられる。
 実は男幹部は、人間擬態時はコンビニでバイトしている、あのレジのお兄さんだった!
 ふたたび居酒屋で飲むユリとマミ。
 あの怪人にはマジ助けられたわーと笑うマミに、帰り一緒にコンビニ寄ろうと誘うユリであった。


■ 登場人物 ■

「伊藤ユリ」
 ぽっちゃり系で、やさしさがにじみ出ている顔。タレ目。
 髪はストレートセミロング。
 横一文字に切った前髪には一部メッシュが入っていて特徴的。

「佐伯マミ(ボンボンピンク)」
 細身でさわやか系。自信がみなぎる、パッチリした目。
 クセのあるショートボブ。右に特徴的な髪飾りをつけている。
 どういう髪飾りかは、作画者におまかせ。

「女幹部」
 ムッチリボインお姉様系。バシバシのまつ毛に艶やかな唇。
 カールさせた腰までの長い黒髪。ムチを持っている。
 戦隊モノの女幹部でよくあるセクシーな衣装。

「男幹部」
 顔が獣。身体は人間の筋肉。黒く長いマント。どんなビジュアルでも可。
 描きやすいのは豹・虎などの獣モチーフと思われる。

「コンビニのお兄さん」
 とにかくイケメン。ジャニーズ系の、線の細い美人顔。

「ボンボンイエロー」
 ツインテールで小柄な女の子。つり目で性格キツそう。

「ボンボンパール」
 長髪で長身な女の子。キレ長の目で理性的。


■ スイートボンボン衣装設定 ■

「衣装」
 リボンを多めにあしらったフリフリレースの衣装。髪にはちっちゃなティアラ。
 スカートはパニエを入れてパリッと丸い感じ。
 胸元の、大きなリボンの中央にハートのプレート。中には「S」の文字。

「ステッキ」
 外国製のティースプーンをイメージ。持ち手のほうにリボンがついている。
 長さはスコップくらい。けっこうな鈍器として使われている。


■ シナリオ(漫画・全24P想定) ■



 面接会場の部屋。
 長テーブルに面接官が3人ほど座っている。
 窓からの逆光で、面接官の顔は見えない。

面接官「それでは最後の質問です。君にとって悪とは?」

 パイプ椅子に、リクルートスーツで座っているユリ。
 うつむき加減だったが目線をあげる。
 自信をもって答える。

ユリ「はい。私にとって悪とは、人々に恐怖と絶望を与える、素晴らしい存在です!」




 扉絵。作画者におまかせ。

 タイトル「悪の組織に就職します!」




 夜の居酒屋。
 カンとビールのグラス(ジョッキ)がぶつかりあう。

2人「カンパーイ!」

 ざくわめく店内で、ユリとマミが向い合せに座っている。
 マミ、片手にはビール、もう一方の手にはヒジを机につきながら焼き鳥をつまむように持っている。

マミ「いやー、それにしても、就職決まって良かったねぇユリ」

 ユリは両手でジョッキを包み込むように持ち、眉尻を下げる。

ユリ「ありがとう。結構面接落ちてたから、大変だったよ」
マミ「ほんで? 職場はどんなトコ? 何やってる会社なの?」

 ユリ、気まずそうに目を上にそらす。

ユリ「あー、うん。えーっと……。そっ、それよりマミの会社は? もう働いてるんでしょ?」




 マミ、眉間にシワをよせ、目線を横にずらす。
 料理を食べるユリに延々と愚痴りはじめる。

マミ「あー、アタシのとこはダメダメ。一年更新の契約社員だけど、基本土日出勤だし、不定期に呼び出しくらうし、女の子多いからいざこざがね……」

 マミ、指をピッとたてる。

マミ「なにより、制服がダサい!」
ユリ「あはは! それは仕方ないよ~!」

 ユリは笑いながら、前髪のメッシュ部分をもてあそぶ。

マミ「いやこれマジで! なんかもー転職しようかなー…なーんて」

 と、どこからか携帯の着信音が鳴り始める。
 その音に2人とも気付く。




 マミ携帯を取り出す。
 画面を見ながらしかめっ面。

マミ「うげーっ、言ってるそばからコレだよもー」
ユリ「え? カンパイしたばっかりなのに……」

 ユリ、まだ半分以上残っているビールジョッキを見る。
 マミ、バッグをつかみながら片手でおがむようにゴメンのポーズ。

マミ「ゴメン! また今度奢るから!」
ユリ「うん。頑張って」

 携帯を耳に当てつつ、バタバタと帰って行くマミ。
 ざわめく店内で、ユリはグラスをかたむけながらひとりごちる。

ユリ「マミ…大変だなぁ……」
ユリ(あとでいつものコンビニ寄ってこ。あそこのレジの人格好良いんだよなぁ……)




 翌日。悪の組織本部。見た目普通のビル。

女幹部「新入社員諸君! 悪の組織ブラックメムリーへようこそ!」

 ユリをはじめ、新入社員たちが横一列に並んでいる。(格好は、女子はOL系の事務服、男子はYシャツにネクタイ。)
 端に黒服スタッフと男幹部が立っている。

 艶やかな衣装の女幹部が、新入社員の前を、ムチを持ちながら歩く。

女幹部「諸君らにはまず、裏方雑務から経験を積んでもらう。演技・殺陣の稽古を繰り返し、演技合格したら晴れて現場デビューだ。そしてー…」

 女幹部の手が、男幹部のマントにのびる。




 女幹部、腕を組んで押し黙っていた怪人男幹部の肩に、両手をのせ、その上に自分の顎をのせてニヤリと微笑む。

女幹部「ゆくゆくは、私たち幹部クラスにまで昇格してもらう」

 おおー、と感嘆の声があがる。
 男幹部が(表情は変わらず厳しい目つきで)新入社員へ叱咤。

男幹部「今日はこれから、子供向け番組の密着取材がある。裏方だからといって気を抜くな!」
新入社員一同「ハイッ!!」

 紙を持った黒服スタッフが前に出て、新入社員へ声をかける。

スタッフ「それでは最初の部署配置です。名前を呼ばれた方はこちらにー。赤松ー、新井ー、伊藤ー、伊藤ユリ―」
ユリ「ハイっ!」

 ユリ、期待に満ちた表情で元気よく返事。




 『スイートボンボン対策課』というプレートが掲げられたオフィス。
 周囲には、スイートボンボンの可愛らしいポスターやグッズが置いてある。
 ユリ、渡された冊子を持ちながら。

ユリ「あのー、これって正義の味方ですよね……?」
スタッフ「そうだよ。この正義の味方に対抗する作戦を指揮しているんだ。もちろん、君たちは演技稽古合格したらここの現場に出てもらうから、そのつもりで」

 手に持った冊子には、スイートボンボンの3人がポーズを決めている。(小さいため、顔はつぶれていて描かれていない)
 ユリ、そのうちの1人に目をとめて。

ユリ(なんか……この子マミに似てるなぁ…髪型とか……)

 ポン、と肩を叩かれるユリ。

女幹部「ここの課長はア・タ・シよ。ビシバシいくからね」
ユリ「は……はひ…」

 ユリ、緊張でひきつり、思わず「はい」が「はひ」になる。




 その後の研修中の様子いくつか。

 ・ランニングしているユリ(汗だく)に後ろから女幹部。
女幹部「キビキビ走れ!」

 ・デスクの前に立っているユリ。座っている女幹部に作戦書類をバサーッと投げ出される。
女幹部「やり直し」

 ・女幹部、怒りの表情で叱咤。慌てて手をバタバタさせるユリ。
女幹部「まだ準備してないの?! もうTV局来るわよ!」
ユリ「あわわ、あわわ」

 などなど。
 ユリ、目を閉じて盛大にため息。

ユリ「はぁー~っ……」


10

 深夜の帰り道。
 肩を落として一本道をトボトボ歩くユリ。すぐそこにコンビニ。

ユリ「今日も疲れたぁー…、厳しすぎるよぉ……」

 コンビニ。ガーッと開く自動ドア。
 コンビニ店員のイケメンお兄さんが、レジに立ちユリに気づく。そして、笑顔で首をかたむける。

店員「いらっしゃいませー!」

 そのキラキラオーラにちょっと涙を浮かべつつ、ユリ心の声。

ユリ(あー、癒されるぅ~。心のオアシス様バンザイ!)


11

 栄養ドリンクとカロリーメイト的栄養食をレジに出す。
 ピピ、とバーコードを読み取る音。

店員「360円になります」

 ユリ、財布から小銭を取ろうとして手が滑り、ばら撒いてしまう。

ユリ「あっ!」

 店員、小銭を手でおさえながら。

店員「あ、大丈夫です。疲れてるんですか? 毎日栄養ドリンクだし……」
ユリ「えっ、あっ、あー仕事がちょっと……でも頑張りますっ! あははっ!」

 コンビニから出ていくユリ。

ユリ(失敗しちゃったよ……うぅ…)
店員「ありがとうございましたー!」

 店員、見送りつつ意味深に微笑む。

店員「………」


12

 会社の通路。黒服スタッフが通り過ぎる中、ダンボールに入った小道具を運んでいるユリに、女幹部が手招き。

女幹部「伊藤ちゃんちょっと」
ユリ「ハーイ」

女幹部「これ何だかわ・か・る~?」

 ピラ。と掲げられた紙には「演技試験:合格」の文字。
 一瞬キョトンとするユリ。とたんに顔が驚きの表情に。

ユリ「ごっ、合格っ!?!」

女幹部「早速これから現場よ。ついて来なさい!」
ユリ「ひゃ、ひゃいっ!!」

 ユリ、驚きのあまり「はい」が「ひゃい」に。
 きびすを返し歩き出す女幹部を走って追いかける。

 現場。崖のある開けた場所。崖の向こうに森がある。
 黒服スタッフ達が地面に円柱筒(花火を打ち上げる筒的なもの)を設置中。

 ユリ、片手をあげて気まずそうに。

ユリ「あの……教官」
女幹部「なに?」


13

ユリ「こんな恰好聞いてないです! 身元バレちゃうじゃないですか!」

 ピッチリした黒ラバースーツにサングラス、髪はそのままで頭にツノだけつけている。
 手には大きなフォーク。尻にもツノ。(バイキンをイメージ)

女幹部「似合ってるわ~。小太りの悪魔ってカンジ。それより、今日はアイツの日だから、アイツに指示あおいでね」

 女幹部が親指でクイッと示した先には、怪人男幹部。
 男幹部は黒服スタッフとなにやら打ち合わせ中。

女幹部「じゃ、アタシは社に戻るわね」
ユリ「えっ、ちょ、教官~っ!!」
女幹部「頑張って~♪」

 女幹部退場。立ち尽くすユリ。サングラスの奥の目は既に涙目。

ユリ(どうしよう……指示って…あの人話しかけづらいし……)

男幹部「来たぞ! 配置に付け!」
一同「!!」

 男幹部の声で、他のバイキン服を着た人々がザッと並ぶ。

??「見つけたわ!!」


14

 崖の上から3人の女の子が現れる。
 それぞれフリフリの可愛い衣装に、髪にはティアラ。手にはスプーン型のステッキ。顔はまる出し。
 その中のピンクがマミ。ティアラの隣に、いつもと同じ髪飾りをつけている。

 立ち位置は、右からピンク・イエロー・パール。

ピンク「まばゆい世界を黒に染める、悪の組織ブラックメムリー!」
イエロー「今日こそ私たちが、生クリームと一緒に」
パール「パクンと倒して食べちゃうんだから!」

ピンク「ボンボンピンク!」
イエロー「ボンボンイエロー!」
パール「ボンボンパール!」

3人「キラめくハートは蜜の味☆スイートボンボン、参上!」

 決めポーズの3人に、バーン! と可愛い背景。


15

 口をポカンと開けて見上げるユリ。

ユリ(うわぁー…、正義の味方なんて初めて見た……)

 ユリ、ハッと驚愕の表情。

ユリ(って、あのピンク、マミじゃん!!)
ユリ(どどどうしようっ! マミとなんて戦えないよっ!)

 ユリ、あわてて周囲を見渡す。
 男幹部がそれに気付く。が、不思議そうに見ているだけで行動はせず。

男幹部「?」

 その様子を上から見ていたスイートボンボン。

イエロー「ちょっとパール、あの雑魚の子見て」
パール「うわー、初めての現場? 初々しいってか、慌てすぎ」
イエロー「アハハ! トロそうだよね~、先にやっちゃおっか」

 ピンクだけ怪訝な顔で立ち尽くす。

ピンク(ん?? あの髪…あの体型……、もしかして)


16

ピンク(ユリ?!?)

 バイキン服の皆がフォークを前に構え戦闘態勢のなか、ユリだけが、両手にフォークを立てて持ったまま。

ユリ(うわーっ! どうしよどうしよ! でもやらなきゃっ!)

イエロー「いくわよ皆!」
パール「うん!」

 崖を勢いよく飛び降りる2人に、ピンク。

ピンク「あっ、ちょっと待って……」

 ピンク、走っている2人に並び会話。

ピンク「あの新人はアタシがやる!」

イエロー「ははっ、今日張り切ってるねピンク」
パール「オッケー、じゃ私はあっちの雑魚ね」

 シュバッと3方向にジャンプして分散する。
 緊張の面持ちでフォークをかまえるユリ。

ユリ(――来た!)


17

 ザンッという効果音とともに、しゃがんだマミの後ろでバイキン服数人倒れる。
 マミ、顔をあげつつ。

マミ「ユリ……就職って、悪の組織だったのね」

 マミ、他のバイキン服と戦いながら(スプーンステッキで敵を叩きながら)叫ぶ。

マミ「信じらんない!」
ユリ「違うのマミ! 正社員で福利厚生が充実してたのが……」

マミ「言い訳はやめて!」

ユリ「マミだって制服ダサいって」
マミ「いやだけど、それ含めて仕事じゃん!」

 男幹部、イエローと戦いながら(キックを片手で受け止めながら)異変に気づいた。

男幹部「!」

 ユリ、繰り出されるマミの攻撃を、キンキンとバイキンフォークで防ぐ。

ユリ「戦いたくないよ!」
マミ「アタシだって!! ――でも仕事なの! アンタもよユリ、仕事なんだからー」

 ドサッと、尻もちをつくユリ。
 マミ、スプーンステッキをかかげる、苦渋の面持ち。

マミ「大人しく倒されて」

 振り下ろされるステッキ。


18

 ――キィィィン!
 2人の間に、怪人男幹部。腕でステッキを受け止めている。
 男幹部、振り向いてユリに。

男幹部「退け!」

 男幹部、ブワッと腕を横に薙ぐ。ピンク、ジャンプして回避。

ピンク「くっ」

 着地したピンク、隣りにはステッキを構えたまま立っているイエローとパール。

男幹部「今日のところはここまでだ! 命拾いしたなスイートボンボン!」


19

 男幹部が、バッとマントをひるがえすと、地面に設置された筒からボンと煙幕が放たれる。

男幹部「ハーッハッハッハッハ!」

 煙幕の薄霧の中、眉間にシワを寄せているイエローとパール。
 ピンクだけがほっとした表情で息をつく。

 場面変わってブラックメムリーの社内。
 人気のない廊下。

ユリ「申し訳ありませんでした!!」

 90°のお辞儀をするユリ(着替え済。普通のOLの格好)。
 腕を組んだまま無言の男幹部。(上半身はYシャツ)。
 畳んだ紙を持った片手を腰にあて、もう片手で頬をコリコリと掻く女幹部。

女幹部「まさか、正義の味方が知り合いだったとはねェ……」

 ユリ、涙目になりながらビクビク。

ユリ「あの……あたし、クビですよね? 覚悟はしてきたので……」

 男幹部と女幹部、顔を見合わせる。


20

女幹部「プ、アハハハハハ!!」

 腹をかかえて笑う女幹部。
 男幹部首だけそっぽを向く。

女幹部「その顔……っ!」

 女幹部、持っていた紙をユリに渡す。

女幹部「辞令よ」
ユリ「伊藤ユリ……星竜戦隊ドラゴスターズ対策課への異動を命ずる…」

 ユリ、驚いたように顔をあげる。

ユリ「これってー…!」
女幹部「コイツが頑張ってくれっちゃってねェ」

 女幹部、親指で男幹部を示す。

女幹部「ま、あとはゲンコツ一発ぐらいくらっときなさい」

 ピラピラを手を振って立ち去ろうとする女幹部を、ユリが呼び止める。

ユリ「あっ、あの、教官!」


21

ユリ「教官も指導とか……あの、ありがとうございました!」

 女幹部、少し間をおいて、ニヤリ。

女幹部「悪の幹部にお礼なんて、まだまだ新人ね」

 女幹部、ユリに背を向けて立ち去りつつ黒い笑顔。

女幹部(かえって好都合だわ。これを利用してあの憎き小娘たちを……フフフ)

 女幹部が立ち去ったあとの廊下。ユリ、男幹部とふたりきり。
 ユリ、気まずそうに腕を下げたまま両手を組み、上目遣い。

ユリ「あの、なんて言ったらいいか……」

男幹部「――いいよ」
ユリ「え?」

男幹部「頑張ってたの、知ってるから」

 後ろ姿の男幹部、カポっと動物の頭部を取り外す。人間の後ろ姿に。


22

 男幹部正面の顔。コンビニ店員のイケメン。

ユリ「!! コンビニの……店員さん?!」
男幹部「そ、」

 男幹部、ニッコリ。

男幹部「人間観察もかねて、会社終わったあとバイトしてるんだ。みんなには内緒ね」

 びっくりしたままのユリに、キラキラオーラを放ちながら男幹部。

男幹部「いつも、あんなに遅くまで自主練習してたでしょ。栄養ドリンクばかり買って……。辞めさせるの、勿体なくてね」

 ユリ、頬を赤らめ照れながら。

ユリ「そんな……」
男幹部「――でも」

 男幹部、クイッと、すくい上げるようにユリの顎をつかむと――。


23

 黒い笑顔で宣告。

男幹部「次はないからね?」
ユリ「は……はひ…」

 ユリ、恐怖のあまり「はい」が「はひ」になる。

 場面変わって居酒屋。
 ビールのグラスがぶつかり合う。

2人「カンパーイ!」

 ユリとマミが向かい合って座っている。

マミ「もう、ホンっと焦ったー」
ユリ「ごめん」

マミ「最初から言ってくれれば心の準備してたのに……まだ信じらんない」

 ユリ、ふてくされたように唇をとがらせる。

ユリ「マミだって……」
マミ「ごめんごめんっ」

 マミ、眉をさげて笑う。

マミ「もうお互い隠し事はナシね」

 ユリ、それを受けてニッコリ。

ユリ「だよね! 仕事じゃ敵同士になっちゃったけど、ずっと友達だもんね!」

 2人でビールのグラスをカンと合わせる。

2人「2人の友情に、もう1回カンパーイ!」

 ざわめく店内。
 マミ、料理に手をつけながら。

マミ「それにしてもさー」
ユリ「うん」


24

マミ「あの時の怪人、うまく機転きかせてくれて、敵ながら助かったよホント。お礼言いたいくらいだね」

 アハハと笑うマミ。
 ユリ、そんなマミを見ながらちょっと考えて。

ユリ「……マミ、あとでコンビニ寄ってかない?」
マミ「へ? なんでコンビニ?」

 料理を口に運びながら、ハテナマークを浮かべるマミ。
 ユリ、テーブルに肘をついて、手に顎をのせ、自分だけが知っているという得意げな目でニーッと笑う。

ユリ「家の近くのコンビニに、すごく格好いい店員さんがいてね……」

 夜がふけていく居酒屋の外観。
 END。


表紙

原作/28 作画/茅場明彦 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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Neetsha