Neetel Inside 文芸新都
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リベンジ ~スクール水着の上級国民~
VOL.5 制裁の開始

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VOL.5 制裁の開始

「そう、お前の爺さんが起こした暴走事故…。アレの関係者って言えばわかりやすいだろうな」
「お爺ちゃんを恨んでいるんだ。だったらお門違いだよ、あれは事故、あれは事故なんだからぁ…おじいちゃんはぁ…悪くないッ!」
男が少女の頭髪をぎりぎりと毟る様に、指の間に挟み込んで揺さぶり続ける合間も、若葉はませた言葉を交えながら祖父を擁護し続ける。身内に絶対の正義があると信じて疑わない、これも金持ちの子供に多いと男は思う。つまりは肉親の権力を笠にきているのだ。そういう子供は勉学が得意で、必然的に地位のある職業を継承する。利権を貪ることにも抵抗がない分、余計たちが悪い。腐敗のスパイラルの温床なのだ。
「テレビとか、新聞だって、お祖父ちゃんに非がないから、実名で報道とかしたところなんてないじゃんッ! 仕方のない事故なんだよッ! 放せったらッ、放せぇ~~ッ!」
男は、ヤクザ顔負けの黒い貌を、気丈な、いや生意気な表情で抗議を続ける少女に近づける。
「よく聞きな、ク・ソ・ガ・キ! あれがな、事故であろうと、なかろうと、貴様の爺が、世間様に顔も見せず雲隠れしていたことに変わりはねえんだよ」
男は思いっきりこう何溜め込んだ唾を、少女の頬に吐きかけた。
「いや、穢いッ!」
嫌悪感を露わにする若葉。

「ふふん、そうだろうなあ、俺らは名だたる下層国民だぜ…。ククク、綺麗な御殿にお住いの、勉強に水泳に中学のお受験にと打ち込むお嬢ちゃんには、汚らわしいとしか映らんだろうなあ、いや視界にも入っていない『仮想国民』かねえ?」
若葉は真意を測り兼ねた様子で顔を顰めたまま、はあッ?という声を投げつけてくるが、その様子すら男には闘争本能を掻き立てられる。このなかなかの利発な美少女が生意気であればあるほど罪悪感は薄れ、報復劇は愉しくなる、と思う。いや、本音を言えば、もっとか弱く泣き喚いて助命を嘆願する少女らしさがあるほうが別の意味ではそそられるかもしれぬ、とも思う。
「俺らは底辺国民だ。しかも恨み重なる上級国民の爺の孫とはいえ、可愛らし~~い、純粋無垢で、いたいけな爺さん想いの女子小学生を拉致監禁し…そして…」
生唾を飲み込む男を、スクール水着よりに劣らぬ青ざめた貌で見つめ返す若葉。
「徹底的に世の中の厳しさを、骨の髄まで教え込むんだから世間様だって味方はしてくれねえだろうなあ。…が、人としての誇りを捨ててもしなくちゃいけねえことがあるのさ」
男は言い終わるや、鷲掴んでいた若葉の髪を乱暴に話すと、仲間の二人に命じた。
「やれ…徹底的に、な」
後ろ手に縛められたままの、スクール水着の美少女が男たちの前に投げ出される――――—。

       

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