Neetel Inside 文芸新都
表紙

つけちくび
すれちがい、塩ボイン

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もしも自分の人生が、ごく平均的に推移してたならば?

あなたは、どう思うだろうか。
そして、いつそう振り返るだろうか。
二十代? 三十代? 四十代?

堂本康平。
まだ高校生の身でありながら、彼は自分の境遇に一切の希望を持てずにいた。



もうすぐ夏。
康平は憧れの人がいる生徒会へ急いでいた。
「完全に遅刻じゃねーか…!」

おっと、その前に…
康平は誰もいない女子トイレに潜り込みおもむろにズボンを
降ろすと自慰を始めた。

ウッ…!!

また今日もイッてしまった。

乳輪がでかいのである。

康平の乳輪は鍛錬によって到達しうる領域を遥かに凌駕していた。

個室の壁に発射した精子をトイレットペーパーで丁寧に拭き取り、トイレに流す。
証拠隠滅は完璧に。それが僕の正義(ジャスティス)。

こんな風に自分の乳首も洗い流せたらいいのに…。
そんな風に思いながらパソコンのキーボードを打つ音だけが響く生徒会室の中には、
その日僕と会長の二人しかいなかった。
そうでなくては困るのだ。

生徒会室に入る前に、のうのうとした表情で空気も読まずに入ろうとしてきた
福原はもう、この世にはいない。
「禁断の果実は、体育倉庫にあります」
そんなことを話していた長い話の校長の声はもう僕には届かない。

「どうしたの、康平君? 神妙な顔して」
「いえ、別に」
「今日は仕事、どのぐらいまで進んだ?」
「リットルに換算しますと約5000平方キロ、大体ビル四個分です」

ため息を一つ吐き出す。今日の会話は多分これで終わりだろう。
彼女は小さな口をぽかんと開けて、息を呑んでいる。


敵愾心はなさそうだったし、ま、あの様子なら大丈夫だろう。
出会い頭はさすがに肝が冷えたが、徐々にそれも落ち着いてきた。
危ないところだったが、どうやら上手く切り抜けることができたみたいだ。
この程度のハプニングなら予想していたし、相手は見るからに内気そうな地味目の女子だ。
大事に至ることもないだろう。
そう自分に言い聞かせて、僕は帰路についた。


 それが僕と彼女の出会い。
季節は冬で、もうすぐ中学二年の三学期が終わろうとしていた。

       

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