Neetel Inside ベータマガジン
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惑星ソーナノカ交信記録
TAO リーファの災難

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●リーファの災難●

この日は彼女にとって最悪の日であった

リーファと名乗る少女はいつものようにエルフのコスプレを自撮りし、
それをSNSに上げては万バスをしていた。
『うはっw 私の投稿早速RTされとるわwww』
『うぇえw こいつマジキモいww チン凸してきたわwww晒すwww』

休みの日にはこうして自らの容姿を晒し、
多くのTAOに住むキモオタたちの相手をしていた彼女であったが、
ある日、それは終焉を迎えた

突然、インターホンが鳴る
コスプレをしていたリーファは慌てて元の衣装に戻り、応答をする。
カメラを除くといかにも明らかに怪しい黒服が数名
「えええwww なにこいつらwww 不審者www」
少し戸惑いを感じつも、そのときコスプレを晒し、
多くのキモオタを相手にしていたリーファは興奮していたのか
持っていた携帯でカメラの内容を写メし、SNSに上げようとしていたのだ
しかし…

     


     

『あれ、電波がつながらない…なんで…』
玄関の前で焦るリーファの前で、低く恐ろしい男の声が聞こえてくる…
「リーファ・ローランド 君は
【静謐(せいひつ)なる帝国】の再興のための一員として選ばれた」
「君の力は我が帝国に必要なものだ すぐに来るのだ」

静謐なる帝国…
かつてTAOでも有力な勢力であったが
皇帝の急死によりその力は衰え、今では皇帝の忘れ形見である
ショタール皇子が再興を近い、TAOの部隊にいるという話だ。

「少し、手荒な真似をするよ」
黒服の一人である黒い仮面を付けた男はその剛力で玄関の扉を強引に開く
『ま、待って… 一体なにを言っているのか…きゃあっ!』
リーファは黒服たちによって、遠い彼方へ連れ去られてしまったのだ

     

・・・どれくらい過ぎたであろうか・・・
暗い1室、リーファは目隠しをされ、椅子に座らされていた

「ようこそリーファくん、手荒な真似をしてすまないね」
リーファの光を遮る目隠しを取ると、その男は眼を大きく開かせながら
彼女に凝視するように近づいていく
『ひ、ひぃ…』
思わず声が漏れる… 常人には耐えようがない
少しばかりの時間が過ぎたとき、リーファは凝視する男が
テレビでもよく目にする男だと気づいた
『あなたは… ディア上級議員…!?』
「きみのような子にも覚えてもらえて光栄だよ」

人間とは思えない巨体、悪魔のような鹿の角を持ち
両腕には不気味な機械によって構成されているその老紳士の名は
TAOの政治を担う上級議員の1人であり
【静謐なる帝国】再興を掲げ、資金面で支援を行っていた

彼は満天星に対して、そのエネルギーの危うさを危惧し、
TAOによって管理されるべきだと主張する掌握派に属してはいるのだが…

「リーファくん、君のエルフへのリスペクトは素晴らしいの一言だよ
 まるでそう…ミシュガルドにいた薄汚いエルフどもによく似ている」
『…?』
「君の変装の力と我がTAOが開発した
 認証システムにより、君は正真正銘、ミシュガルドの一兵士として
 侵入することなど容易いであろうなぁ」
『な、なにを言ってるの…この人…』
「要はスパイになって侵入したまえ 我が静謐なる帝国のために…な」
『や…嫌ぁ! なんで私が…』
「リーファくん。ここに連れてこられた時点で、拒否権はない
 君は我がTAOの…帝国の再興のために、働いてもらうのだ
 ・・・それに、なぁ・・・?」
ディアは汚い笑顔を見せ、手に持っていたタブレットをリーファに見せる。
…リーファは青ざめた

     

「君の両親はこの重要な任務に対して力を貸してもらうことに
 喜んで同意をしてくれた。これはとても名誉なことなのだよ」

タブレットに移る両親は笑顔で…しかしどこか青ざめている。
僅かに見えた両親に向けられた銃口が、リーファの瞳を黒く染め上げる
「と、いうわけだ… 君の両親も君がスパイとして活躍することを願っている」
『……はい』
つい先ほどまで、キモオタを相手にイキっていた
彼女の笑い声にはもう、そこには存在しなかった…

     


       

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