Neetel Inside 文芸新都
表紙

見開き   最大化      

直接VIPに行って見たが、どれも単発糞スレでつまらない。
あるとしたらだらだらとパート化した馴れ合いスレしか見に止まらない。
またハルヒか。また腹筋スレか。また松崎しげるか。と落胆しつつある。

だが、どうしようもない糞スレにも、なにか「ときめき」を感じる事もある。

まさに今回がその実例であった。

スレタイ:糞スレ

「なんともありきたり・・・釣られてやるか」

既にパソコンを立ち上げて30分弱を過ぎていた。
そろそろ準備をして待ち合わせ場所に行かなければいけない時間であった。
「このスレ見て終わるか・・」と心の中で呟き、スレを開いた。

予想通り。まさに糞スレであった。
1のコメントは「、」だけであって、まだレスが5個しか付いてなかった。
単発レスどころじゃない。目的も何もあったもんじゃない。
仕方ないので、レスを見てみよう、と思いカーソルを下へ下げた。

かわいそうに・・・2getさえしてくれてない・・・

時間が迫ってるので、ウィンドウを消そうとしたその時、ある異変に気付いた。



「い・・・・1のIDが・・・・無い・・?」

俺は画面の前で驚愕した。
オカルトとか心霊とかまったく信じない俺がたった今恐怖を感じた。
いや、それよりも気付いてない住人に恐怖を抱いているのかも知れない。
自分もVIPPERとして、書き込まざるを得なかった。
恐怖という感覚が、好奇心に変わっていた。
そしてここでもちょっとした奇跡が起きた。

書き込みをした直後、自分と同時刻、同じIDで他の住人が書き込んだ。
なんなんだ今日は。自分が怖くなるほどの幸運だった。
自分はおもしろくておもしろくてその、他の住人にレスをした。

相手からもレスが来る。こっちがそのレスに返答する。
ものすごい勢いで俺とその住人のやりとりが繰り広げられていった。
気付いた頃にはレスは500まで行っていた。
あわててパソコンを閉じ、素早く支度を済ましたときには既に4時10分。

携帯をポケットにしまいこみ、急いで待ち合わせ場所に走っていった。

       

表紙
Tweet

Neetsha