Neetel Inside 文芸新都
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それが僕の生きる道
7way クリスマス・イヴ

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神はなぜ、この世に居てはいけないのか

正確に言うと見えないのか

見えなきゃわかんないだろ

人の気持ちも考えてることも

見えなきゃわかんないだろ


外は雪が少し積もっている

冬らしい・・・

バスに乗るのもなれた

騒がしい、退屈なバスの中

教室の中も寒い

どうでもいいけどね

これからクリスマスか

一緒に居る人も居ないのに

なぜか期待してしまう

きっと、何か余裕があるんだ

それでも

あなたといる想像をしていたら

急にむなしくなりました

何を考えているのだろう

相手がいるのに・・・


あぁ情けない

情けなさ過ぎる

こんな自分を殺してくれる人もいないのだろう

いまなら死ねる

だから誰か刺してくれ

撃ってくれてもいい

そんな奴いないのに

空は青い、多少でもこの憂鬱な時間を癒してくれる

夕焼けは綺麗だ、冬は早くてなかなか見れないが

この憂鬱感を浄化してくれそうだ

12月24日

クリスマス・イヴ

あなたからのメール

また・・・報告か・・・

しかし、文面は

「すこし・・・会える?」

何だこれは?

罠か、ドッキリか、それとも・・・

ある一種の期待が頭をよぎった

雪がすこしチラついている

あなたの言った場所に

当然だがあなたは居た

悲しそうな表情で、今にも泣きそうで

「そんな顔するなよ・・・」

僕は静かに言った

「ちょっとね・・・」

今にも途切れそうな声であなたは言う

「まぁ、とりあえず座って」

時間は夜の10時、周りは誰も居ない

「用件は何だ?」

「ちょっと話があるの・・・」

彼女は、震えるような声で話し始めた

「私に彼氏が居るのは知っているでしょ」

「・・・あぁ、それがどうした」

「そいつひどいやつでさ~」

「どんな感じでさ」

「そいつねぇ、私のことただの遊び相手だったみたい・・・」

「・・!?」

「私のこと、ただの性欲処理の相手にしかみてなかったってことさ」

「・・・」

「でね、そいつの友達が私とその彼氏とヤってる時の写真持っててさ
これを学校にばら撒かれたくなかったら、俺の相手しろ!とか言い出してさ」

「・・・」

「それでさすがにばら撒かれたくないから相手しちゃったんだよね・・・」

「・・・で?」

「泣いてそのあと走って帰ったらまた別の友達が居てさ、
妙に優しくてちょっと甘えちゃったんだ、ホントに安い女だよね、私って」

「・・・」

つらい、何であなたは平気そうな顔で淡々と話すのだ?

「そしたらさぁ、彼氏の方がいきなり 友達とヤったろ!?俺知ってるぜ、
だってお前の写真をあいつに撮らせたのは俺だし、ヤっても言い寄っていったのも俺、
慰めてくれたその友達も、俺の送り込んだ刺客みたいなもんさw
最初っからお前なんか本気じゃないしw とか言ってさ、ひどいよね・・・」

なんだろうこの感覚、生まれて初めてこんな殺意を持ったのは初めてだ

「なんで・・・俺に?」

「だってほかの人だったら不安なんだもん、こんなの話すの」

「・・・そいつ等の居場所知ってる?」

「どうして?」

「軽く殺してくる、お前にそんなひどいことしやがって」

「殺っ・・・駄目だよ、それは・・・」

「何で一人で背負い込むんだ・・・」

「そっちこそ、何で私のために・・・?」

「それはその・・・何というか、・・・好きだから・・・」

最後は小さい声で言ったが、あなたには聞こえていたみたいだ

「えっ・・・」

「あぁ、言っちまった・・・気にしないでくれ、明日になったら忘れて」

「何で気が付かなかったんだろう・・・」

「何も気にするな、僕は帰るかな・・・寒くなってきたし、」

「ひとつ、お願いがあるの・・・」

「ん?  あぁ・・、別にいいけど」

「その・・・抱きしめて・・・」

・・・ありえない、話がよすぎる

この急展開はいったいなんだ、意味がわからない

本気で罠だと思う

そういえば、過去にも同じようなことがあった


僕は罠だと思った

だから拒否した、そしたらそいつは

五階からダイブした

なぜ? 僕のせいか?

そうだ、僕のせいだ

そいつの遺書には

「存在理由がわかりません、誰からも愛されていないような現実に
希望を失いました」

そんな理由で・・・そんな理由で自分の命を絶つのか!?


だから、今回だけは・・・

「あぁ、わかった・・・」

僕はそういって彼女を抱きしめた

少々きついくらい、いままでの思っていたことが頭をよぎる

手の十字傷を見る、この傷は

あなたへの愛を誓ったもの

だから、これでいいんだ

そう、これが最善策

そう思えばいい

次の日

朝のニュースは残酷だった

       

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