Neetel Inside 文芸新都
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妄想ハニー
与党編-17【ギヤ・ブルース】

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季節は、流れてゆく。
夏は終わり、秋を迎え、そして学園祭がやってきた。


有志演奏は毎年、他の教室から離れた視聴覚室で行われる。
本格的な防音設備は無い為、暗幕を使って部屋を閉めきる。
前日に重い機材を運び込み、当日は朝からPAの調整。
本番のライヴの開始は昼頃になる。
リハーサルを行うのも最初の一バンドだけという、かなりタイトなスケジュールだ。
しかし、その半日の間だけが、軽音楽部の面々にとっては唯一のフリータイム。
模擬店にプロコンサート、お化け屋敷などの出し物を余裕持って楽しめる時間はここしかない。

『アナボリック・ステロイド』は結局、学園祭への出場を辞退した。
しかし、それは練習不足だとか、メンバー間の不仲だとかが原因ではない。

リュウジが、あの『イスカンダル』でのライヴの中止の直後、交通事故に遭ったからだ。

あの事件の『ステロイド』の評価の暴落は惨憺たるものだった。
AMCレコードは元より、『シスター・アイリッシュ』の面子も、トシミツを用意した幾島マネージャーの面子も潰した形になるのだ。
もはや、この一帯に『ステロイド』を出してくれる大きな箱は無い。
『ステロイド』のデビューの道は閉ざされたと言ってもいいだろう。
リュウジは交通事故に遭った時、ひどく酒が入っていたという。
診断結果は両足大腿部の開放性骨折。 少なくとも三ヶ月は治療が必要らしいという事だ。
『ステロイド』の出場辞退により、繰り上げで『動脈インジェクション』――――ツジコのバンドが有志演奏に出る事になった。
選考会以来、意気消沈していたツジコは活気を取り戻し、精力的にドラム練習に勤しんでいる。



「真っ赤なスカジャンが、前から欲しかったんだよ」
そう言って、チバは理科準備室で行われているバザーの商品に袖を通す。
虎の柄の入ったサテン生地のスカジャンだった。
「やっぱスカジャンといえば、赤か青の原色系だろ? 普通に買うと三万ぐらいするからなかなか手が出なかったけど、こいつなら買えるな」
「今更スカジャンかよ、もうとっくにブーム終わっとるぞ。 どうせ『クローズ』とかの影響だろ?」
トーヤが出店のたこ焼きをつつきながらチャチャを入れてくる。
「馬鹿、スカジャンにブームなんて関係ねーよ。 横浜銀蠅の頃から革ジャンとスカジャンはロックの象徴だろうが」
「失敗するとただのオッサンやけどな。 よく競馬場とかで見るやろ」
「あれは塩ビ製の腐った奴だろ。 本物のスカジャンはサテンなんだよ。 サテン以外はスカジャンじゃねぇ。 見ろ、この滑らかな肌触り!」
まだ購入してもいないのに、チバは自慢げに生地の自慢を始める。
指でつまむと、その布地はプリズムのように光沢を歪ませた。
そんな二人のやり取りを尻目に、ユゲは屋台の塩焼きそばをたぐるのに夢中だった。
相変わらず、その行動ベクトルは「食」を中心に据えられている。
まず間違いなく数年の内に、メタボリック・シンドロームを宣告されるだろう。

「おろ?」
チバが、ふと、何かに気づいたようだった。
「どないした、サル?」
「猿はテメーだろ、オナニー猿。 タカタカの奴はどうした? さっきから姿が見えねーけど」
「あいつの事やから、どーせまた本番前にビビってトイレにこもっとるんやないか? あいつマジチキンやからさぁ」
「マジかよ。 いい加減治んないのな、あいつのビビり癖。 一番安定感が必要なドラマーが情緒不安定とか、話になんねーだろ」
「ったく、世話の焼ける奴だぜ」
と、ZAN党達は好き勝手にタカヒロを罵る。
相変わらず、ZAN党達は残党だった。






秋の空は深い。
学校の屋上からは、運動場の様子が一望できた。
ブラスバンド部の演奏。 クイズ大会。 屋台。 運動部の出し物。
おそらくこの時期、日本中のどこでも見られるありふれた光景。
だが、それを『こちら側』から見るのも、おそらくこれが最後だ。
来年ここに来た時、自分達はただの『部外者』になっている。

タカヒロはそんな感慨にふけりながら、出店で買ったたませんにバリっとかぶりついた。
アルミホイルに包まれたえびせんの中から、半熟卵とお好み焼きソースが弾ける。
名古屋名物のこの駄菓子を食べるのが、タカヒロの祭り事の時の慣例だった。

「いやぁ笑っちまうよなぁ。 こないだ初めて『ZAN党』のオリジナル曲の音源作ろうと思って、サウンド・レコーダーに録音したんだよ。 で、ノイズカットをONにしたら、音が全然入ってなくてさ。 『俺らの曲は機械にもノイズと判断されたのか!?』ってチバがショックを受けてたら、単に録音ボタン押し忘れてたっつーオチだよ。 いやまぁ、その後録音し直したら結局ベースの音が全部カットされちまったんだけど」
他愛もない会話。
それが不意に途切れると、タカヒロは視線をゆっくりとあさっての方向に方向に向ける。
「ここからこういうの眺めるのも、最後だな」
呟くように言った。
「せっかくの学祭なのに、なーに湿っぽい事言ってんの。 これからライヴなんでしょ?」
隣でサリナが、チーズたませんにかぶりつきながら言う。
「お前こそいいのかよ? 女子テニスってたしかボールケーキとか売ってなかったっけ」
「アタシは引退した身だからいいの。 本来なら三年生は受験勉強で自由参加だからね」
「だよなー。 何やってんだろうな、俺……」
「まっ、いいんじゃない? 今しか出来ない事やってる訳だし、より好みしなけりゃどっかには引っかかるよ」
「簡単に言うなよ~」
言いながらタカヒロは頭を抱える。
しかし、言うほどタカヒロは悲観的ではなかった。
それはこの夏に、残党達から学んだ事があるからだ。
人間は、恥も外聞も捨てて何かに打ち込めば、何かが出来る。 何者かになれる。
一つのベクトルに徹して向かう事で、人は自分でも信じられない力を出すのだ。
だから、受験だって、きっと何とかなる筈だ。 ―――――多分。

「まぁ、何とかなるよな。 きっと」
呟きながら、タカヒロがバリッとたませんに食い付いた拍子に、えびせんが割れて中のソースがあふれ出した。
半熟卵がこぼれて、屋上のアスファルトの床を汚す。
「あ、まず……」
「何やってんのよ、アンタはもー」
サリナはぼやきつつも、何処かから引っ張ってきたダスターで床を拭き始めた。
いつもバイトで見慣れてたはずなのに、一歩フードコートから出てみると、その動作が妙に所帯じみていて気恥ずかしい。
タカヒロが顔を赤らめてそこから視線をそらすと、不意にサリナがぽつりと呟いた。

「あのさ、タカタカ」
「ん?」
「アタシ達、付き合ってんだよね?」
「そ、そうじゃねーかな」
「何で最後の学園祭で、人目を忍んでコソコソ会わなきゃいけないの?」
至極もっともな疑問を、サリナはぶつけてきた。
「し…仕方ねーじゃん。 ウチあのバンドには、『彼女が出来たらクビ』っていう腐ったルールがあってだな――――」
「じゃあ、これから先もウチらの事隠し続ける訳?」
「う、それは――――――」
いつかは直面しなければならない問題に、タカヒロは遭遇した。
すなわち、ZAN党の不文律に。











疾走感あるメロコア・ビートが、ホールの中に響き渡る。
焚かれるスモークと照明。 ピンスポが明るく照らし出す中で、ギターヴォーカルがエモーショナルなシャウトをあげる。
流線のようなギターのメロディーラインにフックのあるベースが絡みつき、一個の潮流となって客席に叩きつけられた。
『プラスチック・ボーイ! プラスチック・ボーイ! プラスチック・ボーイ!プラスチック・ボーイ!』
学祭恒例のプロコンサートだ。
今年はインディーズの大御所バンドがゲストとして招聘されている。
薄暗い体育館の中で巻き起こる、モッシュ。 モッシュ。 モッシュ。
汗にまみれて。 身体に揉まれて。
嵐のように濃密で、短い時間が過ぎ去ってゆく。


フロントで盛大に暴れたエノケンは、滝のような汗を満足げにタオルで拭った。
アキラもまた、汗を流す為にボルビック天然水を頭からかぶる。
全身びしょ濡れの二人は、まるで今プールから上がってきたかのように見えた。
「ぶっはー! やっぱすげーな、モーグリは! 声超高っけぇ~~~~!」
「楽器陣もレベル高いよね。 ドラムも機材壊しそうなぐらいパワフルなのに、フィルインとか結構芸細かかったし」
「あ~、やっぱ演りてーよな、ライヴ。 ライヴの出番無いと学祭とか暇で仕方ないぜ」
「考えてみたら、出番無い学園祭ってこれが初めてだもんな」
「ああ。 やる事がねーと、学園祭ってこんなに退屈なもんなんだな……」
言いながら、エノケンはカッターシャツの前をはだける。
Tシャツはすでに乳首が透けて見えるほどにじめっていた。
「今の今まではしゃいでたのは、何処のどいつだよ。 なぁ、どうせなら、ステージ・ジャックしてレッチリでも演る?」
「悪くねーな、その腐った発想。 まー演るとしたら、曲目はもちろん……」
アキラとエノケンは顔を見合わせ、そして、同時にその答えを口にした。

「『バイ・ザ・ウェイ』だ」「『アラウンド・ザ・ワールド』だ」

「「――――――――」」
五年前とは正反対の答えに、二人は声をあげて笑った。


















真っ白い病室の片隅で。
リュウジは一人で、i-Podに聴き入っていた。
その両足はギプスで固定され、包帯で上方に吊られている。
しばらくはまともに歩く事も叶わないだろう。
『Once and for all Dice away… Once and for all Dice away… Once and for all Dice away…』
イヤホンから流れる歌詞に聴き入りながら、リュウジは窓の外に目をやる。
遥か遠方に、今まさに学園祭の行われている校舎が見えた。
心なしか、病室にまでその喧騒が伝わってくるようだ。
――――――――もし。
もし、リュウジの全てが順風満帆であったのなら、今頃あの場所では最後の『アナボリック・ステロイド』のライヴが行われていたのだろうか。
リュウジの左では自分に酔いしれたジャガーが弦をかき鳴らし、右にはステージを所狭しと暴れ回るエノケンが。
真後ろには、その狂犬達を支えるアキラのビートがあった筈だ。
フロントには、そのサウンドに酔いしれる観客達と軽音楽部の面々が。
リュウジの繰り広げるラップに合わせて、縦ノリのモッシュの波が巻き起こった筈だ。
―――――――何処で間違えてしまったのだろう?
もっと上手くやれる筈だった。
最高の面子に恵まれ、最高の音楽に巡り合え、いずれは今は亡き『彼』の背中に追いつける筈だったのに。
何を、何処で、どう間違えてしまったのだろう。
全ては、自分の幻想だったのだろうか。
掴みかけた夢は、まるで泡沫のようにリュウジの掌から離れ、滑り落ちて行った。
そうだ。
覚えがある、この孤独感。
まるで。
まるで、五年前のカラオケボックスで味わった、あのリノリウムの床の冷たさのような。
もう決して味わう事のないと思っていたあの場所に、今再び戻ってきてしまっていた。
―――――――独り。
もう、此処には何もない。
夢も、目的も、仲間も、そして自信も。
全て、一度は手に入れかけながらも、また失ってしまった。
何も無い。 何も無い。
最期に残ったのは、『リュウジ』という名の生きた屍だけだった。
これから、自分は何を糧として生きてゆけばいいのだろう?
何の為に生きてゆかなければならないのだろう?
こんな、真綿で首を絞めるような緩慢な『生』が続くのなら、いっそ―――――――


その時、乾いたノックの音が病室に響いた。
リュウジはゆっくりとそちらに目をやると、やがてドアが開き、そこに居る筈のない人物が現れるのを見た。

「…………住谷?」

住谷鉄男―――――ジャガーがそこに立っていた。
手にはコンビニ袋と、大量のジャガリコが携えられている。
今は学園祭の真っ最中の筈だ。
何故、ジャガーがここに?
リュウジがそんな疑問を浮かべている内に、ジャガーはつかつかとベッドに歩み寄って、そのコンビニ袋を放り投げて寄こした。
「見舞いだ。 食え」
ジャガーは、そう言い放ってジャガリコをベッドの上に拡げる。
「………おい、オレァ病人だぞ。 こんな油モンばっか食えっかよ」
「病人つーか、ただの骨折だろ? ジャガリコ食ってりゃ治るって。 余裕余裕」
「どういう理屈だ……。 お前ってヤツはホント意味わかんねーな」
リュウジは、毒づきながらイヤホンを外した。
「………学祭はどうしたんだよ?」
「ん? フけた」
まるで、至極当然の事を告げるように、ジャガーは言った。
「最後の学祭なのにか?」
「意味ねーよ、どうせ俺の出番ないし。 俺の出ないステージにハルキの奴が上がってるの見るの癪だろ?」
「……………」
リュウジはいまいちジャガーがここに来た意図が掴めず、黙りこくる。

「………なんで来た?」
リュウジは言った。
「俺のところにはもう何も無いぜ。 もう、ここには何も残ってない。 そうだ、何も残ってないんだ。 メジャーなんて夢また夢だった。 『ステロイド』は崩壊した。 後に残ったのは、どうしようも無く歌が下手で、自己中でひねくれた、ヴォーカルって名乗るのもおこがましい救いようがねぇ馬鹿ガキだけだ」
「―――――――」
「なぁ、分かったろう? お前がここに来る理由なんか、何も残ってねぇんだよ。 わかったら、とっとと帰れ」
「―――――――――くだらねーな」
「あ?」
「久しぶりに孤独を味わって、随分打たれ弱くなっちまったな、暴君リュウジ様は? エノケンもアキラも離れてく訳だぜ。 自信家の皮を剥いでみたら、中身はこんなに卑屈なガキだとはな」
「喧嘩売ってんのか、お前―――――――」
「啖呵も陳腐だ。 両足折ってて喧嘩になると思ってんのか?」
ジャガーはゆっくりと立ち上がった。
「『レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン』だったよな。 俺達が話すきっかけになったのは」
「――――――――」
「俺は洋楽厨だったから、初めて『レイジ』知ってる奴に会って嬉しかった。 多分、そん時は知ってる奴なら誰でもよかったんだろうな。 だもんで、俺はお前の夢に乗っかった。 『ステロイド』のきっかけなんてそんなもんだ。 ただの、気紛れ。 だけど、そんなんで『ステロイド』が生まれて、エノケンもアキラもそいつに乗っかった―――――」
「――――――――」
「世の中に、何千何万ってプロ志向のバンドがある中で、『ステロイド』は運良くその潮流に乗っかった。 実力なんて思ってねー。 ただ運気があっただけだ。 だけど、そんなんでも誰でも見れる訳じゃないメジャーって夢が見れた。 アキラやエノケンさえ抜けなきゃ、夢じゃなかったかも知れない」
「――――――何が言いたい?」
「馬鹿な奴らだって事だよ。 アキラとエノケンが」
「――――――――」
「だってそうだろ? 一体、世の中のどれだけのバンドにメジャーのチャンスが与えられると思うんだ? そいつを、自分の音楽がやりたいっていう、ガキみてーな理由で投げ出したんだ。 世の中の、なりふり構わずにプロを志してるバンドの連中が聴いたらみんなブチキレるぜ」
「――――――――」
「けどまぁ、正解だったかもな。 バンドの頭がこんな卑屈なガキじゃ、いずれはバンドは空中分解してただろう」
ジャガーは、持ってきたジャガリコを一個取り上げると、その包装を剥がす。
サラミ味だった。
それを中から一本取り出すと、煙草よろしく口に咥える。
「だけど、そんな卑屈なガキについてこうって馬鹿な奴が、一人ぐらいいてもいいだろう?」
「え――――――――」
リュウジは。
その言葉の意味を。
ゆっくりと。
ゆっくりと理解する。
乾いた地面に、ゆっくりと雨粒の浸透するように。
リュウジは、白いベッドの上で、ゆっくりと肩を震わせた。













学園祭の有志演奏は最高潮だった。
既に演奏もトリ前に差し掛かっている。
トリ前の『ZAN党』は例年になく凄まじい盛り上がりを見せた。
定番の『スモーキン・ビリー』に『G.W.D』『世界の終わり』。
そして、オリジナルである『カタストロフィー』に『ロスト・マジック』。
昨年と比べ、抜群に破壊力をあげた残党四人組の演奏に、視聴覚室はモッシュの嵐に包まれる。
獣のようなシャウトに、爆音の業火。
現役最後のZAN党達のライヴは、爆発的な歓声と共にフィナーレを迎えた。

大トリに控えるのは、軽音楽部部長・雨宮ハルキ率いる『ディープ・インパクト』だ。
軽音部最強の布陣が奏でるディープ・パープル。
あらゆる技術の粋を抽出したような、悪魔的なギターソロ。
叩きつけるような轟音と共に、ボーヤを投げ出した部員達がフロントを転げ回る。
モッシュ&ダイヴ。
焚かれるストロボの中で、メロディーが時間と空間を支配する。
それはまさに、“聴くドラッグ”だった。
緩慢で退屈な日常を吹き飛ばす起爆剤。
そうだ、これがライヴだ。
強烈な“生”の実感。
この世の全てがここにある。
この世の全てがここにある。

最後の曲目は『ハイウェイ・スター』だった。
七分間の、音が紡ぐアート。
狂気の域にさえ達するような気違いじみたギターとキーボードのユニゾンを終えると共に、不意にドラムとベースの音が途切れた。
聴衆が戸惑うのも一瞬、トレースの前にベースを手にしたエノケンが。
ドラムの席にアキラが、いつの間にか現れていた。
エノケンは、ハルキと目を合わせると共に、開放弦を五回鳴らす。
雨宮ハルキは、一瞬で全てを理解すると、ゆっくりとストラトキャスターを観客の前に掲げた。

「オーケイ……オーケイ、愛すべき悪ガキ共! コイツが、本当に最後の最後のトリバンだぜっ!!」
ハルキの叫びと共に、皆が一丸となって拳を突き上げる。
軽音部員達には分かっていた。
今から何が始まるのかを。
誰もが。 誰もが待ち望んでいたこの瞬間を。

「レディース・アンド・ジェントルメーン!! 長らく待たせたな!! たっぷり暴れてけよ!? さぁ、ラスト・ナンバーは、『レッド・ホット・チリ・ペッパーズ』で――――――」

曲目が叫ばれると共に、演奏が始まる。
きっと、その場にいた誰もが感じただろう。
音楽が、こんなに人を幸せにしてくれるという事を。
誰もが。 誰もが。


















 -与党編・完-



       

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