Neetel Inside 文芸新都
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ねぇなに、なにがおこってるの?
ねぇあきお、おしえてよ。
ねぇあきお、どこ?
ねぇ・・・くまさん・・・

 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」


――――― ・・・しき、この  1st day act.2 ―――――


「っんのバカサトミ!早く逃げるよっ!」
ゆきえちゃんがさとみのうでをひっぱってはしってる。
ねぇあきおは?みんなは?


なにが、どうなってるの?

「ゆきえちゃ・・・」
「あーもう自分で走りなよ!ってあんたの格好じゃ無理か!ア゛ー!!!」
わ、ゆきえちゃんすごい、さとみぜんぜんはしれてないのにすごいはやさ。


「はぁっ・・・はぁっ・・・。里美、無事?意識はしっかりしてる?」
「たぶん・・・。」
 ほんとうはあたまはぐちゃぐちゃで、こんがらがってて、なんなのかわからない。
ゆきえちゃんがいろいろいってるけれども、みみにはいってこない。
なみだがこぼれる。なんでさとみはないてるの?
―――そうだ、あきおが・・・あきおが?なんだっけどうだっけおもいだしたくないかんがえたくない
「・・・・・・。青木がどうなったのかはあたしもわからない。
 いまはあいつらの話に従ってみるしかない。まずは一緒に森から出よう、ね?」

なんにもわからないけど、ゆきえちゃんが光ってみえたのだけはわかった。いまはゆきえちゃんをしんじよう。
「・・・なに、今の光」
さとみもひかってたみたい。

 とりあえず、ほかのひとをさがしながらもりのでぐちをさがすことにした。
「あんた歌うまいでしょ?気分紛らわせるのに歌いながらあるこっ」
そんなふうにいうから、うたいながら。―――というよゆうもなくて。

 あしがいれずみのようになった、こんどはおおかみさん。

「ちょっと、どうなってるのよここ!!?」
 はしる。
 おいつかれる。
 ゆきえちゃんがいしをなげつける。
 よけられる。
 またにげる。
 おいつかれる。
 ちからいっぱいさけんでみる。
 ・・・きいた?
 まだにげる。
 おいつかれる。
 こんどはさけんでもきかない。
 たすけてらぱんちゃん。
 はんのうなし。

  もうだめなんだ・・・。



「おまえら、契約したんならサイキック使えよな・・・っ」


               エンタングルメント!!!


 めのまえに、とつぜん、くさりがでてきておおかみさんをしばる。


                 フロストバイト!!


 こんどはこおりのとげ。おおかみさんたちがきえていく。
なにがおこっているのか、まったくあたまがおいつかない。
「雪絵!里美ちゃん!大丈夫!?」
でもこれは、ききおぼえのあるこえだ。このひとたちは・・・

  あさとしくんと、のぞみちゃんだ。

「助かった・・・。ありがと朝利、希。」
「ったく、貴様らは何をしている?みすみす死ぬ気か?え?」
 おおかみさんがいなくなっておちついたところでまたあるきだす。あさとしくんにしかられながら。
「だって・・・。なんにもわかんないんだもん・・・。」
「チッ、貴様らは奴らの話を聞いていたのか?」
たしか・・・
 《キーワードは、『パートナー』『バッジ』『ノイズ』、そして『イマジネーション』だ》
 《はやくパートナーみつけないと、くまさんにやられちゃうぞ☆》
・・・・・???
だめだ、たぶんめがハテナになってる。それをみたのかあさとしくんはためいき。
「説明はあとだ。・・・ノイズがまだ多い、とっととクリアするぞ。」
くまさんが、ちかづいてきていた。

 にげる、にげる、にげる。
くまさんはしばってもこおらせてもなかなかとまらない。にげるしかない。
「おっ、ヌマダー!こっちやー!・・・ってクマ連れてくんなー!!」
ゆきえちゃんをよぶこえがする。でぐちだ!あのぼうしのひとは、こうくんかな?
「あーちくしょ、4人かよ・・・」
「4人だとダメなの!?」
 ごうりゅうしてすぐにためいきなこうくんに、のぞみちゃんがあせりながらきく。

「あいつらパートナーやら言っとったやろ?
 ここが出口みたいなんやけど、2人組じゃないと出れんみたいなんよ。
 ワタヌキとホンゴウの野郎、とっとと2人で出て行きやがってオレだけ放置よ」
「まぁこっちは2組で出れるわけだが」
「ちょ!丸腰一人でおいていかんで!消すぞアサトシ!」
「こっちも手を尽くしてるが、如何せん奴らは無理だ」
「なに悠長にしてんの!はやくしないと全員消されるよ!!」

どうすればいいの?くまさんを、せめてとめないとみんなやられちゃう。
でも、くまさんのちからはつよい。くさりやこおりでもとまらなかった。
こうくんはまるごしっていってるから、なにもできないみたい。
でていったっていうふたりもたぶんもどってこない。
ゆきえちゃんは?わからない。
みなみもとくんならけいさんすればなにかわかるのかな。
あきお、たすけてよ・・・。

《だから、おれに頼るなって。》
あれ?あきおのこえ?
あれ?ちょっとまって?
あれ?さとみ、なにかんがえてるんだろ?

 じ ぶ ん で な ん と か す る こ と 、 か ん が え て な い。

いつもそうだ。なにかあるとすぐにあきおにたよってた。
いまもゆきえちゃんにたよりっきり。それどころかこのドレスのせいであしもひっぱってた。
さとみは?さとみはなにかできることはないの?

 みんなを、たすけられないの?

《サイキック使えよな・・・っ》さとみにもできることがあるの?
《『バッジ』を配布、開始する》バッジになにかいみがあるの?
 くばられたバッジをみる。
  【ストリートライブ M】

「・・・・・・」
「里美!アンタまたボサッとして!走るよ!」

《ちからいっぱいさけんでみる。 ・・・きいた?》
《あんた歌うまいでしょ?》


 そうだ。


「さきにいってて。ここは、さとみが―――私が止める。」

 一歩。

「里美・・・?」
「もしだめだったら、これを私だと思って、交くんと2人で行って。」
ずっと前にあきおにもらった、らぱんちゃん人形を渡す。
「アンタ何言ってん・・・!!」

―――もしも生まれ変わっても、また私に生まれたい

 歌だ。叫んだだけでも狼さんは止まった。
 私が、「止める」イマジネーションをもって歌えば・・・
 そういうことなんでしょ、朝利くん?

―――この体とこの色で、生き抜いて来たんだから

 熊さんの、動きが止まった。倒れていく熊さんもいる。
 消えた跡に・・・バッジ?

―――いつか、太陽が消えて無くなる前に

 熊さんの模様が描いてある。朝利くん、うけとって。


―――もっと、あなたを好きなこと

 はは、なんて古い曲歌ってるんだろ、私。
 でも、今の素直な気持ちを思ったら、すっと思い出したんだ。
 初めてあきおに会った頃に、流行ってた曲だったかな。
 そう、もし失敗しても、あきおの所に行くだけ。
 いってやろう。「わたし、たまにはやる子なんだよ」って・・・

―――伝えなくty



            「里美いいいぃぃぃぃぃ!!!!!!」



 むりしたかな。ちょっとたりなかった。
 やっぱりみんなとあえなくなるのはさみしいよ。
 でも、わたしは、やってやったんだ。
 ありがとうあきお、さとみにもできることがあるんだね。
 こうくん、ゆきえちゃんをよろしく。


               晴れ晴れしき、この想い。


                      FARST DAY CLEAR
                       SATOMI END  残り108人 残り6日 

       

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