Neetel Inside 文芸新都
表紙

・・・しき、この
SECOND DAY

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《はぁい☆死神のゲーム、今日の担当はこのアタシ照島千金、てらしまちかねちゃんだよっ☆
 それでは2日目、張り切っていきましょー!
 ミッションは・・・
              [  死神あそび04、『おにごっこ』 ]
                                だよっ★》


――――― ・・・しき、この  2nd day  ―――――

 森の外から出た私たちは、気付くといつのまにか街の中にいた。
見覚えのある街並み。何度か電車で遊びに来たことのある街だ。
―――もしかして、もう生き返られたの?

「ボサッとすんな、ミッションの説明してるぞ」
 ミッション。朝利のその言葉で我に返った。
 ゲームは終わっていない。やっぱそんなに甘くないか。

「・・・って、皆は!?」
「うるせー黙れノン公、どうせ何処かで聞いてるわ」
 うるへー、希はもうのんびりノン公じゃないやい。
無事だったとしても、そうゆったり構えてはいられないんだよ。


「里美いいいぃぃぃぃぃ!!!!!!」
「なにしてんやヌマダ、行くしかないやろ!!シライシの覚悟を無駄にする気か!」

 1日目、里美ちゃんはサイキックを発動させて、私たちを、雪恵を守って散った。

 サイキック。朝利の推測によると、今魂だけの私たちは超能力のような力が使えるみたい。
あの鎖は朝利の「エンタングルメント」、氷は私の「フロストバイト」だ。
同じように里美ちゃんは、歌を使った力が発動した。そのアンプを通したような振動で、熊の動きを奪った。
サイキックはバッジにイメージを込めることによって発動しているみたい。
なるほど、キーワードは『パートナー』『バッジ』『ノイズ』、そして『イマジネーション』。

 里美ちゃんのおかげで、私たちは1日目のミッション、[森から脱出せよ]をクリアできた。
雪恵は交くんが連れ出してくれた。多分パートナーにもなってるだろうけど、あの状態。
早く見つけてあげないと、雪恵のことだ、結果見捨てた自分を責め続けて動けないはず。
それにしても、なんで交くんはサイキックが使えなかったんだろう?気付いてなかったのかな?


「・・・てなかんじで説明はOKかな?じゃスタート☆鬼は20分後に動き出すから★」

 て、え。どうしよ、始まっちゃったけど全くきいてなかった。
「おい早く移動するぞ、今日は忙しいぞ」
 すいません朝利様、このノン公貴方についていきますですハイ。

 きいてなかったことはすぐにバレた。鎖で吊るされた。逆さ釣り。ねぇ、ぱんつまるみえ・・・。
「命がけのゲームに危機感のない呑気なノン公に告ぐ。
 今日の目標は中央公園の大仏まで逃げ切る鬼ごっこだ。ある意味缶蹴りに近い。
 制限時間は4時間。鬼役の死神は黒パーカー。以上理解したか?」
2度手間申し訳ないですハイ。すいません朝利様、恥ずかしいので降ろしてください。
「俺たちは魂だけの存在だ。道行く人には俺たちは見えてないとのこと。問題ない」
なんという読心術。それってゲーム参加者には見えてるんじゃないですか先生。
 みんなも探さなきゃならないってのに・・・。

「フヒヒwwwなんというパンモロwww難攻不落の中村希の白、確認したりwww」
「難攻不落の城だけに白ってか?朝利グッジョブ!」

見つかった。よりによってキッツいのが。

 本郷圭児と綿貫堅太郎。女子も迷惑していたエロオタと突進男。確かに交くんが先に行ったと言っていたっけ。
本郷にぱ・・・あーもう一生の恥。下ろしてもらった後、凍らせて磔にしておいた。

「今日は死神連中から逃げつつ、やらなければならないことが山のようにある。行くぞ」
制裁中に綿貫と何かを話していた朝利は、終わるなり私をひっぱって歩き出す。鎖で。
 なんというか、尊大にして怖いもの知らず。それがこの男。
至る所にいるカニの姿をした例の刺青の化物を、絞め殺しながら商店街を闊歩する。強っ。
熊は倒せないと即断、カニは見るなり即殺。そのドライさが生き残る秘訣なんだろうか。

「ナチュラルパピィ・・・この辺でいいだろ、入るぞ」
 え、やらなければならないことって、服屋で買い物?鬼ごっこは?

「いらっしゃいませー」
 店員のお姉さんが声をかけ・・・あれ?
「ちょっと朝利、なんでお姉さんには見えるの!?さっきのウソ!?え、この人参加者!?」
「まことにはなしをきいてないなきみは この状態で吊るしてやろうか」
 またも解説。どうやら、一部の店だけでは姿が見えるようになるらしい。よくわからない。
服装による能力変化だとか、トレンドがどうだとか言っているけど、うーん、なんだか。
ひとまず、いい服を着ていれば生き残る可能性が上がるってことで、いいですか先生。

「金は歩きながら稼いだ、適当にファッションショーしてろ」
稼いだってあなた、カニ狩りしかしてないですよね。
 ん?え、ちょっとまった、なにこれ、なにこれ。
あの朝利が、私に、服を、買ってくれるってこと?

 これってもしかして、デ ー ト ?

吊るされた。

                 めまぐるしき、この展開。



                    NOZOMI ENJOYING 残り102人 残り6日 

     



「ちょwwwけんたろー氏、早く下ろしてくだされwww」



――――― ・・・しき、この  2nd day act.2 ―――――

 オッス、オレサマは3年2組39番、綿貫堅太郎!
なんだかオレサマたち死んでるらしいんだ!信じられねぇよな!
でも今俺がやっていることからしたらあながち死神のゲームってのもウソじゃねぇか!
お、オレサマが何をしているか興味あるのか?

 カエル蹴散らして、走り回ってるんだ。

全部オーヤの受けうりだが今の俺を3行で説明しよう!

 カエル=ノイズ
 オレサマのサイキック=スラストランス
 ザコノイズ=カネヅル

つーことでオレサマは軍資金稼ぎをしているのだ!!
「んな説明じゃワカンネwwwこの単細胞www kwsk」
「ンだよケージてめぇ死神と朝利の話聞いてなかったのかよ!」

えーあれだ。3行でわかった奴は読み飛ばしてくれて構わない。

 奴らの言っていたキーワード『ノイズ』、あれはこの刺青のヘンテコ動物のことらしい。
ノイズは人の負の念に反応して生まれ、負の念にとりついて生きてるそうな。
 スラストランス、オレサマのサイキックのことだ!
その名のとおりの突撃技だ!オレサマにピッタリだと思わんかね?
それを使ってザコどもを蹴散らしてるわけだ。あーハイになる。
 死神いわく、ノイズを倒すとバッジが残る。売れば金になる。その金集めを頼まれたのさ!
なんで出てくるんだろうな。ゲームだからかね。じゃぁこいつら何者?
あー考えるのは小児泡ねぇ性にあわねぇ。
中学生にはもてない様な大金が、この手に!それだけで俺は楽しいよ。
まぁ、生き返りを賭けたゲームを楽しむのもどうかと思うが関係ねぇさ。楽しけりゃいい。

 読み飛ばし可地帯、終わり!バッグがバッジの山になった頃にあいつらも帰ってきた。
おー、よくわからんがナカムラもかわいくなったんじゃね?

「フヒッwwwなんという美しきこのコーディネートwww
 上はモデルのカニエ氏愛用のラブリーキャミでトレンドにのったスタイル、
 下はブルースキニーでスマートに。そうですかジーンズでパンチラ防止ですかwww
 シンプルミュールで足先までシンプルにまとめていますねっとwww
 そこに軽くミステリアス女優ハットでアクセント、イイヨイイヨーwww」

あの性欲男、ファッションオタだったとは恐れ入る。商品名とはいえ恥ずかしげもなくまぁ。
「え、そ、そうかな・・・。」
ナカムラー!褒められたからってそいつに気を許してはならん!
「ほれ、おまえらにも帽子ぐらいは買ってきてやった。
 おにごっこだ、顔を見られないに越したことは無い。かぶっとけ」
さすがわれらがオーヤn

「顔は、隠そうと関係ないんだゼ?」
あーあーあー現れやがった黒いパーカー、死神。コイツにつかまったら負け。
オーケーオーケー、そうと決まればスタコラサッサだぜ!スラストレイp
「ちょwwwだから助けろって言ったのにwww」
ここに、見つかった理由兼逃げられない理由ありき。
「なんだ、参加者凍らせて仲間割れか?ならこいつから消させてもらうゼッ!」

 死神が、バッジを掲げる。
 空間が、歪む?
 バッジに、何かが集まり―――ノイズに、なった?

「ノイズって・・・作れるものなの!?」
 驚くナカムラ。俺も驚いた。上の奴も目が飛び出てる。マンガかお前は。
「へん、死神様の特権だゼ!
 俺たちだって見つけたからって、すぐに消したりはできないさ・・・。
 そこで、貴様らにはまだ倒せないレベルのノイズに食わせるのさ!!
 いけ、ツーステブーマー!もろとも突き殺せ!」

足が変化したカンガルーが、一直線に向かってきた!
やべはえー、オレサマより早いだろこいつ。よけれないんじゃね?
あーやべ、終わった。早かった。じゃぁ最期のアレは・・・あれでいいや。

               うつくしき、このコーディn


                 エンタルグスメント!

鎖で奴の軌道は逸れ、その先には氷の十字架。折れる倒れる横たわるケージ。
「みごとなまでにバカだな貴様らは。諦めも早いのか単細胞は。
 ・・・ノン公、イイ加減お前もアレ解除しろよ」
「ふぁッ!?死んでなかった!?」
 死亡がご希望ですか。意外と冷たいのね氷使いさんは。
「チッ・・・もう一発!今度は上からだ!」
 間髪いれずノイズが飛び上がる。オレサマたちを空爆するわけだ。刺されたら即死か?

「どいつもこいつも自殺志願か!さっきの線の攻撃と違って点だ、避けれるだろうが!」
 それもそうだが、俺が避けてたら動けないケージが狙われる!――ならばやるべきは一つ
「ハン、間一髪でこのケンタロウ様が避けたらぁ!こいやカンガルーのバケモン!」
「あほwwwどうみても死亡フラグwww」
 知るか、俺にしか出来ないことだ!落下開始、って高ッ!!こい、こい、あと1秒っ!!

 カンガルー、発火。そりゃねぇわ。

 いや、おかしい。止まった?消えた?バッジだけ落ちてきた?
 それどころか、死神が逃げている。なにか弾のようなものに追われながら。
 勝った?違うこれはおにごっこ。勝てば見逃してもらえるものでもあるまい。
 つかこんな射撃が出来るやつオレサマたち4人にいるのか?

 人影は突然あらわれ、一言だけ発した。


                 「ゼタうぜえんだよ」


                  激しき、この波乱。


                     KENTARO ARRIVED 残り94人 残り6日 

     


命を賭けた逃走劇の中やってのに、不謹慎この上ない。

オレは、幸せを、かみしめている。


――――― ・・・しき、この  2nd day act.3 ―――――

 初めて意識したんは3年で同じクラスになった時。
その頃のオレは、ワタヌキ・ホンゴウとバカやってた。いや、オレはやってない。
ホンゴウがアレやから、つるんでるオレらもあんま女子に良く思われとらん。
なんやかんやで彼女の一人も欲しくなる年。でもまぁ、諦めてたんやわ。

「這って動く・・・黒!まwwwせwwwとwwwるwww」
「死ねセクシャル本郷!!」
 いつもの、1VS女子全ての戦い。煽るワタヌキと止めに入るオレ。そんなときだ。

「あんたも、大変だねぇ・・・。あはっ」

 文句あっか、中坊なんて話しかけられただけでも気にする生き物やんかよ。
沼田雪恵。その面倒見の良さで女子の中心におった彼女が、オレの初恋やった。


「・・・もう、行った・・・?」
「オーケー、マいたみたいや。もう大丈夫やから」

 一日目、パートナーになっていたシライシを失った彼女と、強引に組んだ。
もしかしたら、シライシを見捨てた奴としてずっと心を開いてくれんかもしれん。
2日目も半日は経過、ずっと沈んだまま。
鬼ごっこの鬼である死神に見つかっても、ずっとオレが手を引いて逃げとる。

  もしかしたら、死にたがってるのかもしれんとすら思う。

 こんな状態じゃ、ミッションクリアのために攻めることなぞできない。無理だ。
さっき会ったミナミモトが人海戦術で突破やら言っとったが、任せることにした。
逃げに徹することが出来るのはまだ好都合や。

「裏道はなんやらノイズが多い。大通り出んほどに明るい道通ってこ」
「・・・そう、だね・・・。」

本当に都合良かったのは、”惚れた女を護っている”という幻想に浸れることに他ならん。
身勝手なもんや、オレ程度の奴じゃ。

 通りを抜ける。
「お、参加者」
赤パーカー、まずい、死神・・・ッ!しかし、もうなんも出来んオレたちやない。
「逃げるぞ・・・エクスプロージョン!」
死神の真上に、"爆"一文字。
「うえぇ!?ちょ・・・まってまっt
火の粉を上げて破裂。オレのサイキックは爆発だ。
うまく直撃した。この隙にヌマダの手を引いて走り出す。
「むー」
やべ、効いとらん!?でも逃げるのには問題ない距離は取れた!
「ねぇ、さっきの子・・・」
「子?」そういえば、鬼は黒パーカーだったはず。
さっきの赤パーカー・・・いわゆる『この方』、あの子だった?

「いたぞ!消えな参加者、おれのために!」
考える暇も無く、今度は黒パーカー。電波はいっとるし。
なんやサイみたいなノイズに乗っとる。人ごみをものともせん突進。爆発じゃ間に合わん!!
「食らえっ・・・ってうおぅ!?」
 そのとき、路駐のチャリが倒れる、というには不自然な飛び方で死神の行方をさえぎる。
「サイコ・・・キネシス・・・。はやく・・・」
ヌマダのサイキックだった。
「逃がすか・・・ってうおぅ!?こんなんばっかかよ!?」
ゴミ箱を倒して、ぶちまけた空き缶に転ぶ死神。便利だな念動力。

 他の参加者が消された所も見てきた。オレには何も出来んから逃げるしかない。
消滅――2度目の死を何度も目の当たりにしたヌマダも、精神的にボロボロ。
うずくまる彼女を、こっそり抱き寄せる。オレに出来る事は、1つ・・・君を、守る。幻想やけどな。
 逃げるだけなら人の多い駅前がいい。しかし向かう先は包囲されとった。
 隠れるだけなら裏路地がいい。しかしノイズがうじゃうじゃしとる。
 テラシマとかいう奴は買い物し放題や言っとったが、商店街まで包囲したどの口がいっとるんや。
気付けばオレたちも公園――大仏のある目的地に誘導されていた。

 最も近寄りたくない所。当たり前だ、ここは戦う場所だ。
人海戦術で"突破"、それは戦わずしてすんなりクリアさせてくれるわけやないことを意味する。
ほら、ノイズがわらわら・・・? 一本道だけ、全くノイズがいない。
鎖が道の脇を封鎖している。ノイズが入ってこれないみたいだ。で、それをやりそうな奴は。
「朝利がいるんだ・・・希が戦ってるんだ・・・あたしも・・・」
ふらふらと歩き出す。でも、オレは――

「戦わなくちゃ、か?」 オレは何を言っている?

 ヌマダがこっちを見ている。その眼は・・・憔悴した、夢遊病のような眼差し。

「今のオマエじゃ、足手まといにしかならんとオレは思う」彼女を止めるために言う?

 いつもは切れ長なあの目を、見開く。「どうしてそんなこと・・・」

「アンタはいつも、みんなに頼られる中心やった。だから今も助けにいく。違うか?」

「え・・・あ・・・」違わないだろう。しかし、護ると決めた。ただ死地には連れて行けない。

「でも、今はいつものアンタやない。いいやないか、たまには頼ってやっても」

「あんたに何が分かるのよ!!里美を・・・里美は・・・っ!!」手に取る、あのラパンの人形。

「あの時も、覚悟したシライシに応えてやれたか?」

「・・・ッッ!!」その目だ、友を(ホンゴウから)守るときの目。ただ、違うところが一筋。

「パートナーを、信じてやれたか?」

「あんたはさっきから・・・いやいつも逃げてばかりじゃない!自分が!自分のために!」

「オレやって守りたい物はある」今は、君。「そのために逃げてる」

「自分の保身のこと!?」いつものオレはそうみえていたか。耳が痛い。心も痛む。


 「 あ ん た の "ま も る こ と" は、 あ ん た の エ ゴ な の よ!!!」


昨日の経験じゃ、パートナー無しではサイキックが使えない。
オレが体を張って守っても、残されたヌマダは生き残れない。やから自分も守る。
それを伝えたところで「自分のためにあたしもまもるんでしょ」、逆効果や。
『あんたも、大変だねぇ・・・。あはっ』あの言葉の真意は・・・。

 無言で進んだ。今度は引っ張られて走った。
サイコキネシスはオレにも有効なんか、出しとらん力が俺の体にかかって軽く引っ張られる。
せめてサイコキネシスで飛ばせそうなものが欲しかったが、あいにくゴミ箱の一つもない。

「イイヨッシャァァ!!勝った!第2章完!」「いやいやwww章じゃないしwww」

 幸運な事に、ついた頃にはワタヌキがミッションクリアしていた。
ミナミモトが集めたのは、結局アサトシ・ナカムラ組とホンゴウ・ワタヌキ組。
パートナー、アンネンと合わせて6人。

「希!よかった、無事だったんだね!」
「雪恵も、うん、良かった・・・。」
飛びつくヌマダ。

「お前も無事か斑目交」
「あぁアンネン、お陰さまで。いやーみんな無事でよかった」
「フン・・・ミンナ?甘いなヨクトグラム。
 他は皆違う母集団だったが、生存率はヒトヨヒトヨニヒトミゴロってな」
ミナミモト語はわけがわからん。つまり、うちのクラス以外の参加者は√2・・・

「根号も使えない奴が近似値暗記するな。正確には2分の1・・・6人、他の協力者が消された。
 まぁ仕方ない、もとより移動の早い綿貫をクリアさせる予定だったのを、勝手に突っ込んだ奴r
 ヌマダが掴みかかる。
「朝利・・・あんた、仕方ないって・・・っ!!」
「俺たちは俺たちの最善を尽くした。人を守る余裕など無い。ましてや想定外のカバーなぞ」 
「だからってっ・・・」
「なら、お前には全員生存させる方法があったのか沼田雪恵!?」
 答えられない。誰も。崩れ落ちるヌマダ。舌打ちする朝利。
「まぁまぁwww今生きる喜びを謳歌しませうwww死んでるけどwww」
 空気を明るくしようとしているんだろうが、一言多いKH(空気ホント読めない)。
「力の無い奴は理想を語れない。いくぞノン公」
「え、うん・・・どこに?」

動かない彼女。動けないオレ。無力感。

「ハイ、クリアした人が出たから今日のミッションは終了だよー☆それじゃぁ明日までおやすみ★」
 頭に響くあの女の言葉と、突然の脱力感。ほら、あいつらに抗う事も出来ん、無力なガキや。

 でも、無力なオマエはオレが守るよ、どんなにオレが無力でも。


                 痛ましき、この加護。


SECOND DAY CLEAR
                       KOU WILL GUARD 残り70人 残り5日 

       

表紙

戸付 湯歌 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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Neetsha