Neetel Inside 文芸新都
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僕は電車に乗って我が家に向かう。
電車の中、ゆれながらも僕はそのメモ帳が入ってる袋を見てみる。
・・・・・・。こうしてみるとかなりいいメモ帳なのかもしれない。
もしかしたら一枚一枚に金箔が入っていたり、江戸時代からあったメモ帳だったり、王家の宝のメモ帳なのかもしれない。
ふと横を見ると一人の女子高生が携帯で電話をしていた。
電車で電話をするとは何たるもの!とおもったが言うほど僕は度胸がないので黙っていた。
聴きたくもないのに隣の女子高生の声が聞こえてくる。
「ね~、ね~あの噂知ってる?」
「あ~例の噂?」
隣の女子高生の電話の相手もこれまた声が大きいらしく会話がよくわかる。
「あの伝説のメモ帳!マジあるのかな~?」
!!僕の中のアタマのレーダーが立ってくる。何しろメモ帳の話。さらに伝説とくりゃ聞かないとならない。
「何でも書いたことが本当になるんだもんね~。」
「私だったら絶対そこに目猛教師の授業をなくせ!って書くよ!」
「きゃはははは!」
目猛教師というのは悪い教師のことだろうか?名前からしてそんな風におもう。
いや、そんなことよりそのメモ帳の話をしてくれ!
「あのメモ帳の名前って何だっけ?」
「え~っとね。たしか英語でThe・・・・何とかだって。」
「まじ~!ほしいな~!」
そういえば買ったメモも英語で何かかれていた。
ふとあの店で買ったメモ帳を見てみる。しかし袋に包まれ中は見られない。
「もしかしたらこのメモ帳かもしれない・・・・。」
心の中が期待にあふれてくる。
しかしメモ帳の名前が思い出せない。
前に書いたように英語が苦手なので覚えることもできないからね。
光に向けて透き通るようにしてみてみるが見えない。
仕方なく袋を開けようとおもった。
けど袋を開けようとするとその袋と止めてあるテープが鉄のように硬くなりあけることができなかった。
「くそっ!」
僕はついつい声に出していってしまった。
「ふふふっ」
「くすくすっ」
「ふっ」
同じ車両の中にいる人物が静かに笑っている。
「こほんっ」
僕は咳払いをしこの場を逃れた。

続く

       

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