Neetel Inside 文芸新都
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僕は何がなんだかわからなかった。ただわかることはひとつ。「世界が変わった」ということ・・・。
僕は押し場という場所を出ると急いで自分の家へと向かった。今日はもう寝たい。
一人暮らしだからゆっくりと眠れる・・・。気づいたら家についていた。僕はゆっくりと夢の中へ入っていった。
・・・夢の中で僕は笑われていた。もう一人の僕と・・・。
「お前馬鹿だな~」
もう一人の僕はぼくのことを指差しながら言っていた。
「本当にさ。俺はお前と一緒の俺なんだぜ。俺は俺と一緒なのに俺は・・・。もうめんどくさいや」
「何が言いたいの?」
「要するによ。お前あのメモ帳になんか書いただろ」
「書いたよ」
「その世界の住人の俺だよ」
「?」
「だからさ、う~んと・・・何ていうんだろう。あれだよ。あれ。例えば俺が・・・俺じゃねえや。あんたがあのメモ帳に例えばだな。パンがない世界と書いたとする」
「うん」
「そしたらそのパンがない世界がまた新しく出て来るんだよ」
「どういう意味?」
「だからさ・・・・。この世界は何もかもそろってるだろ」
「うん」
「その中からひとつ何かを抜かすとする。そしたらその抜いたもの『パン』のない世界が新たに出て来るんだよ」
「もうひとつの世界が出るということ?」
「そういうこと。それでその世界にお前はいるんだよ」
「ってことはここに書いただけ世界が現れるっていうこと?」
「そうだ。この夢の中の俺は『切符』がない世界の住人だったということだ」
「あんたは『切符』がない世界の住人だったの?」
「そうだ。だけどその『切符』がないから歴史に狂いが現れて俺の言葉使いが悪くなったんだ」
「ふ~ん」
「もう、俺はいないということになってるんだ」
「その代わりに僕がいるということ?」
「そうだ。けどその世界の住民は夢ではあえるんだ」
「だからあんたと会えたのか」
「そうだ。もっと世界を増やせばこの夢の世界の奴らも増える」
「ふ~ん」
「ただ問題がある」
「なに?」
「俺はお前を殺してもとの世界に行く」
「えっ!」
気づくとあいつは、いやもう一人の僕は何かナイフのようなものを持っていた。
「ヘヘヘヘヘヘヘヘヘ!」
「やめろ!」
「やだねぇ!お前を殺してやる!ああばあ会うあはうっはひゃはやひゃひゃあはや!」
「うぎゃあああああぁぁ!」

こ今日も僕は夢の中の僕に殺されるのだろうか・・・。
あの僕を殺したい・・・。








追伸
このメモ帳を私は今日見つけた。
彼は部屋の布団の中で変死をしていた。
まるで何者かに殺されたかのようだった。
まだこのメモ帳の話を全てよんでない。
読めば謎は解けるだろうか・・・・。
この事件の・・・。
        警視庁 鑑識 田中 一平

追伸
このメモ帳は一人で謎の死を遂げた青年の全てを語っていた。
どうやらここに書かれていることは本当になっているらしい。
彼の最後に書いた言葉を見てほしい。
「あの僕を殺したい・・・。」
あの僕とは自分のことだ。これにより彼は死んだのだろう。
彼は一人で死んでいたのだ。自殺のようだったが違う。
そう。自分で自分を殺したのだ・・・。
このことがわからない人もいるとおもう。
その人のために事件の新聞を書いておこう。
        警視庁 警部 吉田 益男


       読買新聞
今日、警視庁は傘会社でおなじみの馬傘会社の息子、馬傘 神明の家で神明氏が謎の死を遂げていた。
死体の状況はベッドの上で彼はThe truthというメモ帳を握って死んでいた。片手にはペンを持っていた。
どうやら最後に何かを書いていたらしい。警視庁ではその件について今捜索している・・・・。
The truthというのはわれわれの情報でも引っかからないメモ帳のようだった。
ただわかっていることはひとつ。The truthというのは「真実」という言葉ということ・・・。

       

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Neetsha