Neetel Inside 文芸新都
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俺は着替えてぽちと一緒に家を出た。
凛はまだムーを追いかけていて、タマと梓はそろそろ喧嘩が始りそうだったが気にしない気にしない。
「おーいまだかぁ?」
「もうちょと待ってくださいなのです!」
しばらくするとぽちはこっちにやって来た。
見るとぽちはなんか物凄くふりふりな黒のドレス(?)を着ていた。
なんというか、ゴスロリだ。
しかし妙に似合っているので惚けてしまった。
「ど、どうしたのですか?」
「いや、似合ってるなぁと」
「ほんとですか!? 嬉しいのです!」
しかし、その姿で外を歩くのは如何かと。
「そうだ、忘れてたのです。もうちょとだけ待っててなのです」
そう言ってまた部屋に戻って行ってしまった。
時間がかかりそうなので耳を澄ましてみる。
「死ねぇ!!」
凛だな。そんな言葉使うなよ。
「あっはははは!」
ムーか。笑っていないで謝れ。
「猫の分際で!」
梓か。そんなこと言っちゃ駄目だろ。 
「黙りなさい貴方如き存在が相応しいとでもお思いか?」
タマだな。なんかよくわからんが迫力あるな。
「ただいまなのです」
タマが持ってきたのは財布だった。
全く、財布を忘れちゃ駄目だろう。
ん? 財布?
「なんでぽちが財布持ってるんだ?」
「なんか、拾ったのです。大体えーと。30万はあるのです」
「30万!?」
そんな大金を拾ったというのか。
というか警察に届けるのが普通なんだけどきっと犬だから分からなかったんだろう。
犬だからね。
「さささ、早く行きましょうなのです!」
「そうだな」
取りあえず凛とかに巻き込まれないうちに家を出よう。
危ないからな。主に凛がね。

       

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