Neetel Inside 文芸新都
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「おお燃えてる」
ノートは残り少なくなっている。玄関に火が移っていないのは奇跡としか言い様がないが。
ふむふむこの後は綺麗に掃除しなきゃ母さんに怒られるな。父さんの足が汚れるって。
ピーンポーン。
居留守使おうかな。
「おーい! お客さんじゃないのかい」
「ちっ。あいつめ」
呪詛の言葉を従兄に少し吐きつつドアを開ける。
「あ、理さん」
目の前に居るのは黄金色の髪の毛に碧色の瞳。
ボンッ! キュッ! ボンッ! な体型。きょぬーだよ。
神にでも愛されたのと。母に匹敵いや、超越するかもしれない美人。
誰でしょう。そして何故俺の名前を知っているのでしょう。
ん? 碧色の瞳に黄金色の髪か。
確か従妹の名前は…………。
「えーと、聖?」
「はい。お久しぶりです」
ぺこりと礼儀正しくお辞儀する聖。
「一年ぶりかな?」
「ええ」
「そっか。まぁあがっていきなよ」
「それじゃあおじゃまします」
なんというか、他人行儀になったなぁ。
小学生の頃はお兄ちゃんと慕ってくれたのにいまじゃ理さんだしなぁ。それと無表情なんだけど。
まぁ、そんなもんか。すこし寂しさがあるけど。
「あっ! 聖ちゃん!!」
そういやこいつがいたんだった。うっかりしすぎた。
「お兄さんこんにちは」
相変わらずの無表情。
嫌いなのか俺たちのこと。
「それにしてもすごいよなぁうんうん」
従兄が言っているのは聖が通っている学校のことである。
聖が通っているのは地元でも、ていうか日本的に有名な中高一貫の名門女子学院に通っている。
東大とか楽勝ですと言う感じ。
皆聖がそこに入学したとき手をたたいて喜んでいた。俺も嬉しかったけど中学に入ってから聖は俺のことを理さんと呼ぶようになったのですこし寂しい。
まぁ、そんなもんだろうけど。

       

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