Neetel Inside 文芸新都
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「おはよう」
「おはようございます理さん」
俺は昨日弟によって部屋が破壊されたので仕方なく聖が居るお客様専用の部屋で一緒に寝た。
ぶつぶつなんか言っていてよく眠れなかった。
「兄さん待ってたよ」
「おはー理君」
「古い。従兄君って昨日どこいたんだよ」
「んー? ひ☆み」「黙れ」
弟に一喝されてショボーンになる従兄。
正に顔がそうだ。ショボーンだ。
ちなみに朝飯が物凄く輝いて見える。
ご飯、味噌汁、焼き魚、煮物、漬物etc...
いつも食パン一枚だった俺にとって涙が出てきた。
「さ、理さん!? なんでご飯見て泣いてるんですか?!」
「い、いや、感動しちゃって……」
ていうか朝飯無いほうが圧倒的に多かったんだ。食パンがあったらついてる。
あっても耳しかないもんよ。
うう涙が止まらない。
「さ、理さん!? と、とりあえずたべてみてください」
まずは飯食おう。
「いただきまーす」
じゃあまずはご飯を食おう。
朝に白飯が喰えるなんて初めてかもしれない。
「ど、どうですか?」
ごはんの感想なんて普通言わないけど俺にはとても美味く感じた。
戦時中かっ!
「兄さんその味噌汁美味しいよ」
弟が誰かの食事を誉めるとは………珍しいというかこれは何か地震でも起きるのか?
「おっ美味いなこの味噌汁」
「味噌汁は自信作ですから!」
にっこり微笑んで上腕をたたく聖。
おかしいと思うんだそのジェスチャー。

       

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