Neetel Inside 文芸新都
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今日私は父と母に無理を言って理さんの家に行くことを許してもらった。
早く理さんの家に行こう。待ちきれない。
私の理さん。
私のための理さん。
「うふふふっ」
笑い声が零れる。
街往く人々が少しこちらを振り向くが抑えきれるわけも無い。
「ふふふふふ。あっははは!」
あーどうしよう。
襲っちゃおうかな。いとこ同士なら結婚できるし。
待っててくださいね理さん。
細工は隆々。全ては私の思い通りにことが運んでいる。
後は理さんを手にいれるだけだもの。
ピーンポーン
うふふふふ。最初が肝心なんだよね。
今は理さんしかいないはず。
「あ、理さん?」
「えーと聖?」
「はい。お久しぶりです」
私は貴方の事を常に想いつづけてますけれど。
「一年振りだっけ?」
「ええ」
「そっか。まぁあがっていきなよ」
「それじゃぁお邪魔します」
理さんの隣を歩く。
ふわりと懐かしい香り。
というか、あの燃えかすはなんだろう。どうでもいいですけど。
「あっ! 聖ちゃん!!」
何でこいつがここに居るの………?
だ、駄目。表情は変えたら気取られる。
「お兄さんこんにちは」
考えろ。計算しろ。想定しろ。予測しろ。
この状況を打開して。
私と理さんだけのセカイを作るんだ。
ワタシのタメのセカイを。

       

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