Neetel Inside 文芸新都
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俺の目の前には食パンが一枚あるだけである。
「おはよう父さん母さん」
「おはよう」
返事してくれたのは父さんだけだ。母さんはニコニコしながらずっと父さんしか見ていない。
母さんは美人だ。自他共に認めるほどというか超絶美人という謎な称号が送られるくらい美人である。
しかし息子の俺が言うのもなんだが父さんの方はかっこいいとはいえない。
顔並みの中の下。ようするに並みの人を集めて誰か一人この中で一番付き合いたくないのは? と、言われたときこの人かなぁ? 見たいな感じのレベルである。
何が言いたいのかというと不釣合いであると。
大体何故こんな美人の母さんがあんまり冴えない感じの父と結婚しゾッコンなのか。
だっておかしいだろう。
俺の前には食パン一枚だというのに父さんの前には何これパーティー? 見たいなレベルの料理があるのだ。
父さん自体はなんだか物凄く悪い風に思っているのかあんまり食事に手を出さない。
すると母さんが箸で料理を一つ取る。
「はい、あなたあーん♪」
「………………あーん……おいしいよ」
「ほんと? 嬉しい大好き!」
が、これも正に日常茶飯事なのでいつもどおりである。
全くもって仲がいい(?) いま目の前には押し倒された父とシャツを脱がしている母が居る。
精神的に不衛生だ。しかしやはり日常茶飯事なので気にしない。
マーガリンを塗りたくって食パンを食べる。
目の前には真っ最中の母と父が居る。母が上で父は何も出来ずという感じだ。
こんなんだからきっと家は変態しか生まれないんだろう。
そういえば従妹は普通だったはず。
しかし母の家系の方の従兄は変態だった。
やはり母の血が濃いのか。嫌だなぁ…………。
そろそろ時間だ。学校へいこう。





鞄を部屋に忘れた。

       

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