Neetel Inside 文芸新都
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「おーい理いるかぁー?」
と、父親の声がした。
父さん、いたんだ。
「おや、女の子に囲まれて羨ましいなぁ」
聖たちを見てそんな事を苦笑しながら言う。
おわった。俺は瞬間的に思った。
なぜなら次の瞬間――――
「うわぁあ!!」
父さんが突如出てきた白い手に引っ張られて隣の部屋に引き込まれた。
ぱたん。という音がしてドアが閉まる。
何に引きずり込まれたってわかるだろ?
分からないなら教えてやろう。母さんだ。
「私が! いるのにっ! なんで! ナンデ! NANDE!! 」
という声が聞こえる。
何故最後がローマ字かは知らんよ。
とりあえず俺と弟はなれているから平気だけどなんか気まずい空気が流れている。
「ねぇさーくん散歩行かないの?」
いや、美希だけ違った。
天然か。故意か。それとも馬鹿か。
地球外生命体だなと解釈。
「お前バルタン聖人だろ!」
「?」
皆騙されるなあいつバルタン聖人だ。

       

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