Neetel Inside 文芸新都
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今日は休日である。
多くの学生たちは喜ぶだろう。
あるものは寝てばかりかもしれない。
あるものは友達と遊んでいるかもしれない。
あるものは恋人とデートかもしれない。
しかし俺にとっての休日とは、地獄でしかない。
「兄さん今日は一緒にデートしよう」
「しない。やらない。出て行け」
いつもどおり俺の部屋に何故かいる弟。
そして何故か俺の隣に居る姉。
そして姉に乗っかっている妹。いいなぁ。
「そうよ、男と男でデートなんてのはねおかしいの。だから私とデートしなさい!!」
「うるさいなぁ。黙っててよ」
軽く舌打ちして振り返る弟。
弟は姉が嫌いだ。何故かなんて知らない。
弟は何故か俺が好きだ。何故かなんて知りたくも無い。
しかし弟と姉がくっついてくれれば妹と………という状況もありうる。
だから協力体制を姉に思考と考えているのだが………。
「全部あんたのせいよ! 私の弟を返してよっ!!」
こんな感じだから無理だ。
「ていうか何で皆俺の部屋に居るんだ」
「兄さんが居るからに決まってるじゃん!」
「弟をけがされないためによ」
するわけねぇだろ。明らかに俺が被害者になるだろう。
妹は応えずにこにこしている。
こういうところは母に似ているのかもしれない。
俺と妹の関係は同盟状態。
妹が姉の事が好きということは俺以外知らない。普通気づくと思うが皆馬鹿だから仕方ない。
俺は妹が好きだ。なのに何故か妹を応援する立場に居る。
ちなみに無駄情報だが妹と弟は双子である。
「おにいちゃん、おねぇちゃんはどうやったら振り向いてくれるかなぁ?」
「さぁなぁ」
この状況も悪くは無い。妹は完全に俺を信頼している(?)
しかしながらこの状態は正に蛇の生殺しとかどうとかそう言う感じだ。
とにかく理性が持つかどうか……。

       

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Neetsha