Neetel Inside 文芸新都
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「本当は、告白してくれたとき嬉しかったんだ。私と付き合ってください!」
光が唐突に、告白してくる。
突然すぎる。早すぎる。展開が。
まぁ、そんなのは全く関係なく応えは決まっているだけどね。
「もちろん……」
もちろんでパァっと顔を明るくさせる光。
「NOだ」
「やったー、って・……なんでぇ!?」
「決まっるだろ。全く。だけど高校の教師にはなる」
また、明るくなる。
さっきからずっと俺の匂いをかいでいる聖は恍惚の表情でイクイク言ってる。
どこに行くつもりなんだお前は。
「それは教師になったら結婚してくれるとかそういうの?」
「違う! 俺はお前らの所為でどれだけの時間を無駄にしたと思ってるんだ! 俺のような被害者を出さないためにも連中をみっちり鍛えてやるわ!」
そう、第二第三の俺が出ないためにも俺が、管理せねば。
「そんな人僕たち以外に多分いないよ。まぁそれはおいといてさ。たまには兄さんと二人きりで寝てみたいなぁ」
「却下だ。今から俺は教師になるべく猛勉強する」
聖を引き剥がして家へ帰る。
美希が車で送ってくれたので助かったぜ。
「美希、運転手は?」
「私だよー。免許ないけど大丈夫! だって私は巫女だから!!」
「や、やめろ!」
とき既に遅しとは正しくこの事を言うのだろう。
車が丁度発進したのだ。
ああ、死んだな。
後ろを見ると聖がおじさんの車で追いかけてきている。
弟たちも乗ってるみたいだ。
まだまだ、この関係は終わりそうにない。
これからの事を思うと心労から溜息をついた俺にはこの後全治三ヶ月という怪我を負う羽目になるがまぁ、又今度ということで。
さようなら。又会いましょう!

       

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