Neetel Inside 文芸新都
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恋愛関係
ゆーえんち

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本日は正に晴天。
よいお日柄で。
こちらもにぎわっております。
変態度も何時にも増して折。
非情に迷惑な一日でございます。

     

you淵血
それは恐ろしく高いところから急降下する乗り物に乗ったり
狭い館の中に閉じ込められたり
恐ろしく高いところに徐々に上がり恐怖心を仰ぐものや
永遠に回りつづけるのかと思われるモノに乗ったりする
「それこそが遊園地!」
「何言ってるの兄さん。ついたよ」
ひぇぇぇえええ。マジで勘弁してください。
本と無理だ。
「理さんなんだかわくわくしますね!」
「うん。そうだねとても惑惑するよ」
もうまじて。マジで。
「兄さんまずはジェットコースターにでも乗ろうよ」
「理さん観覧車なんてどうですか?」
何故そんなにはしゃいでいられるんだ?
何が楽しい? まさか全ては俺を嵌めるための罠!?
「はは。俺はベンチで休んでるよ」
「駄目だよ理君。まずはみんなでお化け屋敷にでも行こう!」
「「賛成!」」
お、悪罵袈屋敷だと!?
「嫌だ! 俺は行きたくない!!」
「あれれー? もしかして理君怖いの? ププッ」
「ち、畜生……死んじまえ」(圭一風に)

     

「それではこれをつけてください。この眼鏡は3D眼鏡でしてこれで体験できます」
変なもん作るな馬鹿。
死ね。お化け屋敷作ったひとしね! あ、もう死んでるのか?
「兄さん怖いよー(棒)」
物凄く棒読みで俺の腕にしがみつくのやめなさい。
俺のほうが怖い。
「理さん別に嫌がらないんですね」
「慣れてるからね」
「おーい俺を空気にするな」
相変わらず影が薄いな従兄は。
というか真っ暗で何も見えないんだけど。
ていうか怖いんだけど。
ひたひたと足音しか聞こえません。
「わぁっ!!」
「うわぁあああああ!!」
従兄がいきなり驚かしやがった。
畜生ちびったじゃねぇかこの野郎。
「くっくっくっ。怖がりだねぇ」
「う、うるせぇ!」
「理さん可愛いですね」
虐めだろこれ。
苛めじゃないよ、虐めだよ。
くそっ。やってられるか。こんな眼鏡とってやる!
あれ? とったよな。
取りましたね。
じゃぁ目の前に居るのは何だ?
「んん? 私が見えるの?」
「あ、あ、あ……!」
「私の名前はムーっていうんだ」
「うわぁああああ!! でたぁ嗚呼嗚呼!!」
泣きながら走り出す俺。
お化け屋敷がトラウマになった瞬間だった。

     

「HAHAHAHA。理君って本当に怖がりだねぇ」
「いや、本当にいたんだって!」
さっきから何度も言っているが全く信じてくれない。
まぁ、俺も逆の立場だったら信じないけどさ。
けど本当に見たんだから仕方ない。
「あの……私は信じますからっ」
物凄く同情されているよね。
目が憐れみに満ちてるもん。
「兄さんジェットコースター行こうよ」
「理さん観覧車行きましょう!」
「くっくっくっ。お化け屋敷に戻ろうよ」
もうやだ。俺はね家でごろごろする予定だったのに。
帰りたい。物凄く帰りたい。あと誰か殴りたい。
特にさっきから俺の下半身におしりを押し付けている弟を。
「なぁ皆今日はもう帰らないか?」
「いいえ。観覧車に乗るまで帰りませんよ私は!」
「僕は兄さんがそうしたいなら別に良いよ。兄さんと居られればそれでいいからね」
弟よ。俺は少し感動したぞ。なんて優しい弟なんだ。
けれど擦り付けるのはやめてくれ。感動が一瞬にして冷めたぞ。
「HAHAHAHAHA! 冗談言うなよ理君。宴は始ったばかりだぜ!」
何故この人は遊園地後時でこんなにテンションが高いんだろう。
中学生のノリだよこれ。精神年齢絶対中学生だよこの人。
「うざいんだけど」
「すいませんでしたぁっ!」
弟の一言に全力で謝る従兄ってさ見ていて悲しいんだ。
あと、周りの目が物凄く哀しいんだ。痛い。
「と、とりあえず観覧車なら平気ですよね理さん?」
「うん。そうだね観覧車は兵器だね」
「じゃあ行きましょ!」
話があっているようであっていない気がする。
あんな高いところに昇るだけのものが何がいいんだろう。
絶対あれき恐怖心を仰ぐためだけに作られたに違いない。アメリカの策略に違いない。
「行きましょう!」
手をとられていく。「じゃぁとりあえず舐めろよ」と言われて従兄は弟の靴を舐めている。
とりあえず帰りたい。


       

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