Neetel Inside ニートノベル
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天元の輝き
5手目:規則

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「でね、最終的にできた陣地。"地"が多い方が、囲碁の勝者なの」
「なんか説明もめんどくさくなってきたな」
「もう少し待っててよ。実際に打たしてあげるから」
「わかったよ……」
「で、これが勝負が終わった時の図だとするよ?」
「きれいに半分だな」
「実践でこんな形になることはまずないわ。この場合は黒の9目勝ちね」
「なるほど、多い方の陣地引く少ない方の陣地か」
「そう、そんな感じ」

     

「それでね、囲碁にも打っちゃダメな場所があるんだよ」
「囲碁ってオセロと違ってかなり自由だからな」
「例えば、こんなところかな」

     


     

「ここに黒を打とうとすると、すぐに白に取られちゃう形になるよね?」
「そうだな、また逃げ場が無くなってすぐに取られちゃうな」
「そう、だからこういう場所を"着手禁止点"っていうの」
「アタリで取られたばっかりのところは打てないってことか」
「まあ大体そうなるわね、でも例外もちゃんとあるわよ」
「例えば……こんな形」

     


     

「よーく見るとね、バツ印の黒石はアタリになっているよね?」
「ホントだ、でも白は着手禁止場所に打たないと駄目だぜ?」
「鋭いわね。こういう場合、相手の石を取る場合だけは打っていいのよ」
「なるほど、相手の石を取れる場合のみか……」

「次で基本的なルールは最後。コウっていう大事なの。対局中何度も出てくるわ」
「ガンダムのパイロットみたいだな」

     

「これは黒がアタっている。すなわち白は黒を取ることができるわよね?」
「ああ、さっきやったよな」
「じゃあ、白は黒をとりました。で、この形になったわ」

     


     

「んと、黒は白を取れるよな。あれ?そしたらまた白は黒を取る。って終わんねーじゃん」
「よく気付いたわね。そう、これが特殊な基本ルール。コウ(同形反復禁止)よ」
「なるほど、覚えることが多いな」
「こんあ形になった場合はすぐに相手は取り返しちゃだめなの」
「ならどうすればいいんだ?」
「1回違う場所に打ってから打てば大丈夫よ」
「その隙にそこを埋めればいいのか」
「まあ、そこら辺は実践で。結構損得が大きいのよ、コウは」
「まだ頭が混乱しているぜ」
「じゃあ、実際にやりながら覚えましょうか」

       

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