――公共国『ジャポル』。
この国は全ての人々に開放された文字通りの『公共の国』として確立している。
人口四百万の住人のほとんどはメイジである、
中には貴族や富豪といった権力の亡者であることも多い。
入国に種族は問われず、一定の財力と手腕があればこの国に留まるこが出来る。
また、ジャポルは全ての国に何らかの形で平和条約を結んでおり、
国と国を結ぶ一つの架け橋ともいえる。
その為、公共国としても成り立っている。
――中央に聳え(そびえ)立つ巨大大理石の塔をはじめ、
それを取り囲むように石造りの城が建ち並ぶ。
六芒星を象った六つの大通りを中心に巨大な市場が夜通し賑やかに騒ぎ立てる。
流通、物資、技術においてまず間違いなく世界一であろう。
それがジャポルという国だった。