――。
一息つける広場まで来ると日はすっかり落ちて、
魔法街灯の光が辺りを照らしていた。
「やりましたね。ユウト」
「ああ。でも、俺の大剣に秘密があること知ってたんだ」
大剣をベンチの横に置いて言った。
「あれだけ沢山の試合を見ていたんですよ」
「それもそうか」
シーナとユウトはベンチに腰掛けながら笑い合った。
「戦利品を見てみよう」
「はい」
ポケットにはいっていたペンダントのケースを取り出してシーナに手渡す。
わずかに上気したような面持ちでシーナはゆっくりと蓋を開ける。
「どう?」
「……」
蓋の中を覗くと、そこにはペンダントが確かにあった。
「これ、サファールがないです」シーナが言う。
「あ、本当だ」
確かによく見るとサファールだけが無くなっていた。
「ふふ、おかしいですね」
「まあ、俺たちもずるはしてたからな――」
「お互い様ということでしょうか」
「――ああ」
二人は笑った。