「真っ昼間からジャポル以外の学園のメイジ、相当目立っていたわよ」
「え?」
『――何故ジャポルにきたかはわかるかの?』
フラムのその言葉が、不意に目の前の女と結びついた気がした。
「あんた、まさか最初からっ……!」
「あら、察しが良くて助かるわね。
そうよ、狙いは――」
女は手首を返しながらアリスの頬をうなじへとなぞっていく。
考えてみればあんなタイミングで園長がついてこなくなったのは不可解だった。
ユウトを気にしていたのはあの園長自身ではなかったか。
女はアリスのない胸の谷間に指を当て、そして懐に手を伸ばした。
「んっ――」
まさぐり取ったのはアリスの杖だった。
それを回すようにして見透かす。
「胸は残念だけど、見かけによらず自己主張の強い趣味(つえ)なのね」
「余計なお世話ね!」