Neetel Inside 文芸新都
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 むくれた顔の鉄火を見ていて何故?どうして?という気持ちの俺をよそに
鉄火は向井をなだめるようにして話しかける。


鉄火
「じゃ、じゃあさ、今度みんなで>>1の家で遊ぼうぜ」


俺も意味は相変わらず分からないものの、
策士鉄火に会話の流れを委ねる事で事態の収拾を図る。



「そ、それはいい」

向井
「私も行っていいん?」


俺の横に座った鉄火が親指で「行け!相槌打て!」という急いた仕草をする。



「おぉ~うwききき来たらええよw汚いけどwなwwwwwwwwwwwww鉄火w」


鉄火を見るとまたも目を細め「あ~・・・・」という目をしている。なんだよヲイ・・・。
とにかく向井はそのやり取りで機嫌を直し、事なきを得ては、いないだろうなこの場合。


>>フラグ全部へし折るのか?ww

>>すげぇ>>1すげぇwwwww
>>主人公の性格までエロゲだ

>>なんでそんなに機織まくってんだ 馬鹿すぐるぞ

そしてフードコートから見える景色もかなり暗くなり始めた頃
「もう帰ろうぜお嬢ちゃん方」と帰宅希望をアピール
彼女らもいい加減疲れていたのだろう、「オー!イェスアイドゥー!!」と言いかねないほどの即答振りであった。

帰りの車に乗ると、後部座席の向井はすぐに永眠した。よほど疲れていたのだろう。
向井が寝た事で横に座った鉄火もあまり話せなくなってしまったのだろう。彼女もその後すぐに永眠されてしまった。

さて、どちらから送っていってやろうか。
考えるまでも無い、向井だ。
先に鉄火を家に送ったりし、向井と二人っきりになってしまうと向井に
「姉さんを取らないで!このオタク!」
などという言葉と共にナイフで刺されでもしたら、挿してないのに刺されちゃった童貞として、2chでも世間でも物笑いの種にされてしまう。
それは冗談としても、向井に何か突っ込んで聞かれたりしたら上手く避ける自信が無いので向井を送るとしようか。

地元に帰ってくるまではFMも電波が悪かったので音楽もかけずに時間を過ごし、運転を続ける。
コレこそが孤男クオリティ、静かなのには慣れてる。
俺は孤独には慣れているのさ。

やがて車は向井の家の前に到着
鉄火には声をかけずに向井を起こす。非常に眠そうな彼女に鞄を手渡す俺。


「気ぃつけてな」

向井
「家、これですからww」


「あー、今度また二人で家にきたらええで」

向井
「うん、行くわwwほな暗いから気つけて」


「おう、またなー」

玄関に入っていく向井。彼女が入ってすぐ、門灯が点灯する。
両親は外出中か?門灯もつけないでこんな時間に。
そんなことを考えながら、今日の向井の不機嫌事件のこともあったので、
俺は足早に彼女の家を後にした。

       

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