Neetel Inside ニートノベル
表紙

暇だったから一日かけて書いた
10

見開き   最大化      

 元々友人も少なく、童貞の俺にはクラスでの地位などあってないようなものだ。
 しかし女子達は違う。横のつながりが強い人種たちである。

 つまりはクラスの面前で告白する場合、俺は振られても別にそんなに痛くないが、振る方は無下に断り辛い。そこをついて押しまくれば、あるいは一人ぐらい俺の告白をOKする女の子が現れるかもしれない。そういう作戦を立て、とりあえず横の女の子に告白してみたのだが。

 無言。
 無言。
 告白した俺も。
 告白された女の子も。
 他の連中も。

 クラス中が無言だ。



 いきなり告白イベントなどが起きてしまえば当然の事だろうが、それにしてもこの空気の重さは尋常ではない。 
(うっわやべえわこれ。人前で告白とかするもんじゃないぜ……)
 俺は手に汗を握って女の子の返事を待った。
 誰が知ろう。俺が今世界の命運をかけて戦っているのだ。
 


 神様、そんな俺に御褒美をください。お願いします。
「これだから人間面白いな」
 ああ、いや、そういえば神頼みは通用しないんだったな。




 何せその神様は、今俺が苦しんでるのを見てケラケラ笑ってるんだもの。

       

表紙
Tweet

Neetsha