Neetel Inside 文芸新都
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ショートショート集
人類万歳!

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 人類は何度もの核戦争を経験した。その結果人類は著しい損害をこうむった。
もう核戦争を起こさせぬため各国の指導者たちが一堂に会す会議が開かれた。
その会議で決定されたことは人類の統一。そのために地球連邦という組織を
設立すること。各国ごとに連邦への参加の是非を問う国民投票が行われた。
その結果大半の国で連邦への参加が決定された。連邦はさまざまな問題のなか
始まった。

 やがて連邦に入っていない国々も連邦への加入を決めていった。何しろ連邦に
入っていないことでの不利益がたくさんあるのだ。そしてついに地球上のすべての国は
連邦に加盟した。連邦は次々と政策を実施していった。核兵器の廃絶や軍縮などである。
開発されてからずっと地球に存在していた核兵器が一発もなくなったとき人々は熱狂した。
もちろん紛争地域などにいるテロリストなどには軍隊を行使しなければならない。しかし彼らに
技術や武器を提供する国家はいないのだ。もはやたいした問題ではない。テロリストは
軍隊に完全に殲滅された。そうなると軍隊はほとんどいらなくなった。治安維持にはほぼ
警察で十分なのだ。そのため一部の特殊部隊を除き、軍隊は解散された。

 様々な改革を行った連邦ではあるが問題もあった。まずどの程度の権限を連邦に
与えるかということである。連邦はたくさんの国によって構成されている。それらの
国々には大統領や首相もいるのだ。最終的にはそれらをなくす計画ではあるが多数の
反対意見を受け暫定措置として各国の指導者にはそれなりの権限が与えられているのだ。
また軍縮によって軍人が大量に失職した。武器メーカーは次々と倒産した。

 そんなこともあり長い年月をかけやっと連邦に強大な権力が与えられた。しかし
それでも解決しない問題もあった。そんな中こういうものがいた。もはや人間では
ダメだ。スーパーコンピューターに政治をさせよう。その意見は初めは相手にされなかった。
しかし政治家への不満とともにだんだん勢力を拡大していった。ついに連邦の最高指導者は
スーパーコンピューターの意見を参考に聞くことが決まった。そうなってくるとだんだん
自分では考えなくなってくる。ついに最終決定はスーパーコンピューターがすることに
決まった。だんだん細かいこともスーパーコンピューターが決めることになった。やがて
人類は生まれてから死ぬまでをスーパーコンピューターに制御されることになった。
おろかな人類とは違ってスーパーコンピューターは優秀だ。人類は半永久的に繁栄し
続けるだろう。人類万歳!

       

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