Neetel Inside ニートノベル
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物憂いプロトコル
理不尽、五枚の硬貨、蛾の羽根

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「少し歩かない?」と蛍子が言うものだから、私たちは校舎を散歩することにした。
フローリングのツルツルとした廊下を歩きながら、蛍子はアジサイの育て方の話をした。
私は横を歩きながらアジサイの事を考え、そしてイギリス料理のことを連想した。

 蛍子の話はアジサイの育て方についてから素晴らしい土壌についてに移り、私達の暮らしを支える農家の人々についてに移り、戦国時代の武将についてに移り、最も強い武術についてに行き着いた。
そして「人を殴ったことある?」と聞くものだから、「ある」と私は答えた。

       

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Neetsha