Neetel Inside 文芸新都
表紙

美少女70万人vsタクヤ
第十話@最悪展開(ワースト)

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 第十話「ワースト」

 七時四分。
 タクヤは微妙にズレたけたたましい音に手を伸ばした。
「く、ふぁあ?」
 何やら重大なことを忘れているような気もしないでもなかったが、とりあえずは男の体を確認する。
「タクヤ!」
 リビングに降りるとナミが迎えてくれた。
 長く麗しい髪がタクヤの生理反応を強める。
「あ、もどったんだ」
 続けて結衣の姿がソファーの隅から見えた。
「ああ、これでまた……」
「また、何?」
 何だったかは思い出せなかった。
「とりあえず、いつも通りだな」
「何か重要なことを忘れてるような気がするんでしょ」
「そう、それ」
「私もナミも一緒だなそこは。
 ただ、反転した世界へ飛んだことと、こっちでネストの奴に一杯食わされたっていうことは重要ね」

「とりあえず、食事にしませんか」
 結衣も俺も依存はなかった。
 テレビは専ら女性だらけで、ニュース以外はやっていない。
 変わらないいつもの食事風景である。
『御剣市のアイドルが決定致しました! 望月 亜夕花さんです!』
 アイドルだと?
『はーい、みんな元気でしたか? 亜夕花は元気でーす☆』
 液晶テレビの向こうで屈託無く笑顔を振りまく美少女A。
 可愛いお下げに目をくりくりさせて表情をころころと変えている。
「あー、アイドルって誰がそんなの決めたんだろ」
 結衣がそんなことを口走っていた。
「とりあえず、放っておきましょう。それより、ネストの件ですが……」
「こいつに会いに行ってくる」
「「え?」」
 俺は一人、食卓を後にした。

 アイドルなど、今のこの世界で生かしておくわけにはいかない。

     


 繁華街も平日は少々なりを潜めている。
 ましてや、制服姿で街中を闊歩していれば嫌でも目に止まるというモノ。
 さらには唯一の男ということも相まって、もはや女の目は釘付けだ。
「ちょっとそこの兄ちゃん、うちに寄っていかないかい?」
 ただ、唯一忘れていたことはこういった年増、所謂おばさんを排除していなかったことだ。
 レンガを敷いた道の上でタクヤはそういった手合いに三回出くわした。
「確か、撮影場所はこの辺か……」
 そこに人影は既に無く、タクヤの足労は無駄に終わったかのように思われた。
「やっぱり、来たか」
 振り返ると確かにテレビと見たとき、否、テレビより可愛い美少女が佇んでいた。
「誰だ」
 タクヤはそう聞いていた。
 それは、偏に彼女が自分が来ることをまるで予期していたかのように話しかけてきたからだ。
「タクヤ……忘れるはずがない」
「――どういうことだ?」
 美少女は薄らと笑みを浮かべて、詰め寄った。
 甘い芳香に妖艶な眼差しを向けてくる少女、望月亜夕花。
「知りたい? 身体で教えてあげようか」
「何が目的なんだ……」
「うふふ」
 ……………………。

 タクヤは望月亜夕花に招かれるように路地裏へと足を運んだ。
「くっ――」
 組み伏せられた時には既に快感が走る。
 ちゅ―、ぬちゅ、れろ。
 突然の口内陵辱にタクヤもスイッチがはいる。何が何だかさっぱりわからない。
 ズボンまで既に脱がされている。四月のこの時期に昼とはいえ、野外プレイは寒い。

 しかし、タクヤのボクサーパンツは既に完全露呈しており、太股がスースーしていた。
 それ故にこの者の手際の良さが、初めてとは全く思えなかった。
「はぁ――」
 全身から滾る甘い芳香は女のそれだ。はち切れそうな下半身のテントは上向きに反り返り、
 亜夕花は自分の股でそれを挟みながら執拗に舌ばかり責めてくる。
 これはもうプレイでいうなら69ならず、66だろう。
 みるみるうちにタクヤのパンツはべちゃべちゃになっていく。

     


 今度は挟んだ肉棒を自分の膣と股に往復させるように動く。
 彼女の肌に触れた愛液だらけの部分が暖かくなり、離れるとまた冷やりとする。
 ぺちゃりぺちゃりと時々パンツの上からとても柔らかい部分に先端が当たる。
「履いてないのか……ぅく、ん――」
 そうだと言わんばかりに唾液を食道に送り込まされる。
 尿道にパンツの上から自分の愛液でも送り込むような運動は徐々にタクヤを上り詰めさせていった。
 仰向けになって必死に耐え続けるもその行為は続いていた。
 ――ねちゃりねちゃり。
 くちゅ、るちゅ。
 亜夕花も限界に近づいてきたのか、パンツの生地ごしにわずかな痙攣が感じられてくる。
 暖かい割れ目がひくひくとタクヤの亀頭を刺激する。

「(く――、出るっ)」
 タクヤがそう思った時だった。
 亜夕花は突然片膝を曲げてタクヤの股の付け根に抉り込ませた。
「うぐあ――っ!」
 激痛と快感が走るが、前立腺から精巣裏にかけて押し込まれた膝はタクヤの射精を全く許さない。
「あっ―う――」
 筋肉の動きを完全に封じられたタクヤは徐々に射精感を失う。
「……すごい、膝にどっくどくって脈打ってるの分かったよ」
 彼女はそういうとタクヤの最後のパンツを下にずらした。露わになる肉塊。
「ふふ、ちょっと漏れちゃったか」
 うっすらと尿道から垣間見える白い液体。
 それをデコピンするようにはじき飛ばす。
「それ」
「あっ、っ――」
 爪が先端を掠めて刺激が走る。
「すごいね、今のでイっちゃうと思ってた」
 確かに危うかったが、タクヤの射精感を戻すにはまた相当の刺激が必要であるのも事実であった。
 亜夕花はそのままタクヤの上で股を開き、
 仰け反った棒を垂直に固定すると、ウンともスンとも言わないままいきなりその奧の奧へと突き入れた。
「~~~~っ」
 タクヤの想像とは裏腹に眉をひそませる亜夕花。その股間からは静脈が流れていた。
「おまえ……」

     


 よほど乱暴に突き破ったせいか、タクヤの快楽の筒はとくんとくんと亜夕花の音を感じ取っていた。
 正直この状態でもイッてしまうだろうとタクヤは連想する。
「はぁ、はぁ」
 まるで痛みを知らないかのように亜夕花はすぐに動き出した。
「どぉ?」
 ぬらりめらりと、タクヤの杭を弄ぶように亜夕花の肉壁はうねる。
「……いいよ、凄く」
 おもむろに今度は上下の運動に切り替える。
「ん、あ――はぁ、あっ」
 体重を掛けきったその動きは力強く、そして甘美であった。
 亜夕花はその中で服をはだけていき、白磁のような肌を晒す。
 そうして、今も動き続ける股から垂れる赤い愛液を掬ってその肌へと塗った。
「(ごくっ――)」
 固唾をのみ込むほどにその姿は艶容に満ちていた。
 艶めかしくも白い肌に塗られていく薄赤い愛液は男の嗜虐心を本能的に強打した。
 最後にその指を舐めるしぐさを見せつけられて、興奮をしないはずがない。

 俺は絶頂を迎えるべく、亜夕花に覆い被さった。
「ぁ――」
 切ない声を出すものの、その体は何の抵抗も見せずに翻った。
 亜夕花の細腕の付け根からその肢体をたぐり寄せるように背中へホールドし、その華奢な柔肉を貪る。
 ぐっちゅ、ずちゅ――っちゅ。
「ああ――っ、ぃ、ハ、やぁ……」
 破れた処女膜を削り取るように、子宮口を拡げきってしまうようにタクヤの火筒は滅茶苦茶に暴れまくった。
「うっ、あぁっ、で、そろそろ――」
 第一波を損なったタクヤの射精感と高揚感は間違いなく最大規模の警鐘を鳴らし続けていた。
「あ、――う、ンッ。――か、なかで、っ?」
「――当たり前、だろ」
「あ、ゃ、っヤあ――え、ぇ」
 んっちゅ、ズチュ、ヌチュ――、
「く、はッ――」
 腰に回した腕を思い切り股にぶち込んで一気に放出する。

 びゅっ、びゅ――ドプッ、ばびびゅビュびュ――、


     


「あ、あぁぁっぁっ……」
 女の身体はびくびくっと跳ね上がり、タクヤの注入に余裕を作ろうとするが、
 タクヤはさらに力を込めて腰を縫い付ける。
「まだ、出る――っ!」
 どぴゅ、どぴゅ、ぶぴゅぴゅぷ――、
 精液に押し出された愛液が子宮から逆流し、バキューム状態となる。一層の快楽と共に第二派を放った。
「ぅ、あ…っ、ァ……」
 女の方は目を虚ろに反らせて、下腹部をびくびくと痙攣させ、そのまま昇天する。
「は、ハァ――まだ、だ」
 ぶ、ぴゅぴゅ――、
 もうどこにも余裕はないというのに、タクヤの供給は収まりが付かなかった。
 おかげで亜夕花の下腹部には妙な腫れ上がりが出来あがる。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「…………」
 膣内から押し戻される感覚があるが、タクヤはそれを引き抜く気にならなかった。
 タクヤは一頻り抜いた後でもその栓の役目を終えることがない。
 異変に気がついた亜夕花が苦し紛れに目覚める。

「う、あぁ……」
「お目覚めかい」
「タクヤ……、はぁ、まさかとは思ったけど、そこまで……」
 自分がまだ繋がっていること、お腹がぱんぱんで確実に血流に精液入れられたような気分。
 亜夕花は怒るでも笑うでもなく、真っ直ぐと空を見ていた。
「まぁ、私も悪いんだけど……」
 タクヤも熱が徐々に冷めてきたのか、
 しばらくそうしていると膣で勃起し続けていたナニが勢いをゆるめていく。
 それはタクヤに冷静な思考が戻ってきた証拠でもあった。
「お前、まさか……」
 アイドルの例え話をしていたのは誰だったか。
 例えば、自分より真っ先にこの力を作ったのは誰だったか。
 もし、俺が一人でお楽しみとあらば、その人物は間違いなく面白く思わないはずだ。
 だが、この街に入るためには女でなくてはならない。
「そんな……嘘、だろ――?」
 女の身体から限りなく白に近いピンク色の液があふれ出す。
「――父さん」

       

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