Neetel Inside ニートノベル
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えっがー
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「ふーっ」
あるMMORPGに没頭し始めて早3年
そろそろこの引きこもり生活から脱出しないと
世間の目が厳しすぎるわけです。

まぁ…世間の目というか親の目?
「ははっ」
自分のあほさ加減に笑えてくるよ…

…実際には心底思い切り笑えないが、親のすねをかじって生きている俺も
まだ性根が腐りきっているわけでは無く
いつかはどうにかしなくてはと思っているわけ。。

そういわゆる「明日から頑張る」タイプの人間なのである

ネトゲの馴れ合いにも嫌気が差してきているが
これといってしたいことが他にあるわけでもなく
この寝ている時に気づかず出まくっているよだれの様な
ダラダラと過ぎていく時に身を任せて生きている

「何か転機がこないかな…」
この現状を打破するには自分が動き出すのではなく
この状況が何かしらの干渉で変わって自分が変わらざるを得ない
という他力本願的な防衛本能が働きまくっているのである。

「ガタガタ ガタガタ」

「?」
普段全くならない携帯電話のバイブ機能が作動している

「こっ これはもしや引きこもりの中で都市伝説として語り継がれている『着信っ』?」
と、くだらない独り言をしゃべりながら
バイブの音が鳴っているであろう机の引き出しを開ける

しかしそこには携帯は入っておらず、音を出している正体がいまいちわからなかった
というかしばらく机には触れていないし、
よくみたら携帯は座布団の影に隠れているのが確認できた

バイブの音が気になるので机をあさっていると
「っ?うわ!?」
そこには人肌のような温度の丸い物体がかすかに揺れて机に振動を与えているのがわかった

「何だこれ?」
今日は独り言が多い…

しばらく机には触れていないし
一緒に住んでいる親もしばらく俺の部屋に入っていないはず。

どうやってこの机にはいったのか?
いやいやいまはそんな事より
明らかにおかしい一回300円のガチャポンほどの大きさの
生暖かいこの物体は何なのか?

そちらのほうが重要である。

とりあえず色が白いので、卵のように見える…
しかも生暖かいので…産み立て??

まさかな…
自分の思わぬ想像豊かな発想で一人吹き出してしまいそうになった

とそんなことを考えているとまたバイブ機能が作動した
座布団の真ん中にこじんまり乗っかっているその卵らしき物体はまたゆれ始めた

しばらく振動している卵大の何かをじっと見守っていると
3分ほどで振動が止まり
「ピシッ」

と音を立てて、ひびが入った。

「ちょ!」
あわてふためく俺をよそにその卵と確実になって来た物体は
裂け目からゲル状の液体を少しずつたらしている


       

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