Neetel Inside ニートノベル
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アキバ様になりたぁ~い!

■アレの街・アキハバラ

 ナレ 「アレの街・アキハバラを歩いているのが巷で有名な美男子、神楽である」

 アレな女1 「キャー、あの人の肌、しっろ~い。スケスケ」

 アレな女2 「キャキャ、おいしそう」

 神楽MONO 「フ・・・」

 アレな女1 「うっきょー!今、あたしにウィンクしたよー。激ラブなんだけどー」

 アレな女2 「はぁ?何言ってんのよ。今のはあたしに送った愛のメッセージじゃない」

 アレな女1 「何言ってんの。あたしへのラブコールだって見ればわかるでしょ」

 アレな女2 「あんたって前から想ってたけど・・・マジウザイよね」

 アレな女1 「なんなら今からヤリあう?」

 アレな女2 「あったりまえだのクラッカーよ。かかってきな!」

 神楽MONO 「フ、そうだ、崇めろ、拝め、殺しあえ。オレ様はアキバ随一の美男子、神楽様なのだ」

 ナレ 「さて、神楽は自作パソコン用のパーツを買いにやってきた、極普通なヲタクだ」

 神楽 「そう、ここが行きつけの・・・って、なんだろうあの人の群れは?」

 ナレ 「神楽が入ろうとした店の隣で大勢の人盛りが出来ていた」

 神楽 「もしや、極秘なものの叩き売りじゃなかろうか?」

 ナレ「ヲタの匂いに誘われ人ごみの中に入っていく神楽」

 神楽 「ぐぎゃぁ!?」

 ナレ 「突如、神楽の足元に大きな箱が直撃する」

 神楽 「な、なんだよこのみかんの箱は!!」

 店長 「こ、こらぁ!キサマ!何をしている!」

 神楽 「へ?」

 店長 「このみかん箱には、数十万もするヲタカラグッズが・・・」

 ナレ 「店長が箱を開けて中を覗くが、既に遅かった」

 店長 「こ、壊れた・・・。どうしてくれるんだよ!」

 神楽 「あ、しょうがない。いくらですか?」

 店長 「ばきゃろう!!金で済めばいくらでも仕入れてるってんだよ!」

 神楽 「そんなこと言われても・・・しょうがないだろ!」

 店長 「てめぇ、ぜんぜん反省の色がねぇな。おい、こいつら敵に回す気か?」

 ナレ 「店長が示した先には腐るほどのエロゲーヲタたちが戯れていた」

 店長 「俺が一声かければ、数百のヲタがここに集結するんだよ」

 神楽 「どうすればいいんですか?(なみだ目」

 店長 「そうだなぁ、お前男だから・・・。お、そうだいい考えがあるぜ」

 ナレ 「5分後」

 店長 「よし。今日一日、お前にはみっちりと働いてもらうからな」

 神楽 「って、ナンデ女装しないといけないわけ!?」

 店長 「そりゃぁ、ヤローより女が店いたほうがヤツらは誘われてくるだろ」

 神楽 「って、俺に変な香水かけてんじゃねぇよ!」

 店長 「てめぇ、口の利き方がなってねぇっていってんだろ!」

 神楽 「・・・く、わかったよ。一日働けば許してくれるんだな?」

 店長 「ああ、今日は特別人手がなくてな。一日で許してやるよ」

 神楽MONO 「こんにゃろう!」

 店長 「んじゃ、一先ずその格好で立っててくれたらいい」

 神楽 「あいよ!」

 ナレ 「神楽は店先で適当に時間をつぶすことにした」

 神楽MONO 「とっととおわらねぇかなぁ」

 ナレ 「そこに、一匹のヲタが参上つかまつった」

 ヲタ1 「う、うう・・・」

 神楽MONO 「なんだてめぇ?俺に鼻息ふきかけてんじゃねぇよ、しばくぞ」

 ヲタ1 「ふ・・・ふうふうう・・・キミ、かわいいいいいいねぇえ・・・ふう」

 神楽MONO 「うぎゃぁ、キモい。キモすぎだ」

 ヲタ1 「名前・・・なんてゆーーーーのぉお?」

 神楽 「え・・・えっと・・・神楽です」

 ヲタ1 「か、かかかあ神楽ちゃんかぁあ、かわいいねぇえ」

 神楽MONO 「終わったら即刺殺だな」

 ヲタ1 「はぁはぁ・・・かわいいなぁあああ。それじゃあバイバイ」

 ナレ 「手を振り満面の笑みを浮かべるヲタを見送る神楽」

 神楽 「はぁ・・・くたばりそうだったぜ」

 ヲタ2 「ったく、娘。の入れ替えが激しすぎて拙者の●●も忙しすぎるで御座る」

 ナレ 「一難去って、また一難。背中にポスターを敷き詰めたリュックを背負った
     ヲタが現れた。ちなみに、神楽はこのとき、丸腰だ」

 神楽 「い、いらっしゃいませ」

 ナレ 「神楽が声をかけた瞬間、ヲタの目が神楽に釘付けになる。
      というか、神楽自身が釘付けにされる」

 ヲタ2 「も、ももももも・・・石川より・・・萌えで御座る!!萌えでござりまする!」

 ナレ 「ヲタは顔を真っ赤にして興奮している様子」

 神楽MONO 「やべぇ・・・飛んできた唾目に入った・・・マジ殺すぞ」

 ヲタ2 「こ、ここで逢ったが運命でござる。握手してくださりますか?」

 神楽 「え、ええ。握手くらいなら」

 店長 「ば、ばっきゃろう!握手なんざするなぁああ」

 神楽 「え?」

 ナレ 「その瞬間、場を得たヲタどもの視線が一瞬にして神楽に釘付けになった。

 神楽 「おわぁああ!!?」

 ナレ 「神楽の目の前には万里の長のようなヲタたちの列が出来上がっていた」

 店長 「いわんこっちゃない。女に飢えたヲタの心がわからないと死ぬぞ」

 神楽 「言うのがおせぇんだよ!」

 ヲタ2 「はぁはぁ・・・拙者が一番なり」

 神楽MONO 「く、こんなやつらの手を握ったら・・・間違いなく死ぬなぁ」

 ナレ 「と、いきなりヲタの群れを掻い潜り、一台の高級自動車が神楽の前で止まった」

 神楽 「今度はなんだ?」

 ナレ 「うろたえるヲタどもを尻目に、車の中から美女が出てきた」

 神楽MONO 「うっひょー、乳デカ、尻デカ、キター」

 ナレ 「謎の女は神楽の前で止まると、いきなり神楽の顔面を覗き込んだ」

 桐生 「フフ・・・まさに私の理想。そう、これこそがリファクト」

 神楽 「は?な、なんでしょうか」

 桐生 「単刀直入に言うわ。あなたを買います」

 神楽 「ガビリンコーーーーーン」

 ナレ 「突如現れ、突然に神楽購買宣言した謎の美女。
      頭真っ白な神楽を待つ結末とは一体!!!?続報を待て!」

- THE END -

     

■地方都市・ティンクルバーグ

 櫻井 「・・・ここ、何処?」

■同・某所

 男1 「―― 遅れてきたのはお前が最初で最後だ」

 櫻井 「・・・すみません」

 男1 「ふむ。サクライアサト、歳は25、身長は―― 」

 櫻井 「あの・・・声に出さなくてもいいんじゃないですか?」

 男1 「ふむ。まぁ、口に出す必要がなかったのは確かだな」

 櫻井 「・・・・・・っ」

 男1 「ほう、Twist Eagle(ツイスト・イーグル)の使用者か・・・」

 櫻井 「ご存知で?」

 男1 「あぁ、よく知っている。知り合いにユーザーが多くてね」

 櫻井 「そうですか」

 男1 「なんだ、やけに冷めた感じだな」

 櫻井 「・・・すみません」

 男1 「フン、まぁ気にするな。こういう時代にヘタにニヤついているよりマシだろう」

 櫻井 「仰るとおりです」

 男1 「フィニッシュは ”running 3” 全般・・・有り触れている。面白みが感じられないな」

■同・地下射撃訓練場

 男1 「どうだ、ここが我々シグナルフリードが誇る最先端射撃場だ」

 櫻井 「はい、興味深いですね」

 櫻井MONO 「戦時中の遺産がこんな所に眠っているとは・・・」

 男1 「どうした?何をボーッとしておる」

 櫻井 「いやぁね、興味がありましてね」

 男1 「フン、お前も俺たちの仲間になれさえすればいくらでも使用可能だ」

 櫻井 「頑張ります・・・」

 男1 「まずはコト調べを兼ねてあのFalseに向かってバシバシやってくれい」

 櫻井 「了解です」

 全ての弾丸をはずす


 櫻井 「・・・終わりました」

 男1 「何が終わりましただ。それで良くココのテストを受けに来たな・・・呆れる」

 櫻井 「・・・すみません」

 男1 「ただでさえ人手が足りない時に、糞ヤローに構ってる暇はねぇんだよ!」

 ゴッ!

 櫻井 「・・・ぐぅふぉう」

 男1 「立て。二度と腐った気がおこらねぇようにワシがしてやるからよ」

 櫻井 「もう少し粘れると思ったんだが・・・フライングしたのはそっちだし・・・」

 男1 「なに言ってんだ?・・・・・・ごふぅうおお!?」

 櫻井 「悪い。俺、実は拳も使えましてね」

■ティンクルバーグ・郊外・酒場

 トール 「いらっしゃい・・・なんだ、やけに早いお帰りだなぁ」

 櫻井 「うるせぇよ。予想以上にバカっぽい連中だったぜ」

 トール 「そうか。俺にとっちゃどうでもいいことだから、話さなくていい」

 櫻井 「はぁ?あんたが教えてくれたんだろうが。ったく、無責任だな」

 トール 「俺は教えはしたが、それをどうこうするのはお前自身の問題だからな」

 櫻井 「ハイハイ。ここに来ると毎晩不味い酒と不味い飯と上手い説教が聴けるねぇ」

 トール 「酔ってるのか?」

 櫻井 「ああ、俺は自分に酔っちまうナルシストかもねー」

 トール 「フ・・・酔えば酔うほど面白くなるな、お前は」

 櫻井 「あー、もういい。俺は帰るぜ・・・」

 トール 「待てよ、まだ水しか飲んでないだろ」

 櫻井 「たまにはアルコール不在の身体もいいかと思ってね。じゃあな」

■地方都市・ティンクルバーグ・寂れた街角

 櫻井MONO 「相変わらずだな・・・。綺麗に寂れてやがる」

 近くの石に腰掛けて胸元から煙草を取り出す

 櫻井 「変わっちまったのは俺とお前らと、どっちなんだろうな・・・」

 何かに語りかけた後、煙草に火をつけて一息つく。目を閉じ涼しい風を肌に感じる櫻井。

 櫻井MONO 「・・・故郷と呼べるのは、結局ココだけか・・・」

■アサトの回想

 静かに叩きつける雨。うるさく鳴る鐘の音。薄暗い雲の下、血に染まった自分の手を見つめる少年。

 少年 「・・・ニナ・・・かっ・・・神様・・・お助けください・・・」

 男2 「ケケケ、神だぁ?お前はその目で何を見たんだ?」

 少年 「・・・お願いします、お願いします・・・。どうか、どうか助けて・・・っ」

 男3 「痛いだろ?悲しいだろ?怖いだろ?死にたくないなら俺を殺してみろよ」

 少年 「・・・お願いです、助けてください・・・殺さないでください・・・」

 男2 「お前だけ殺さないのは不公平だって、ニナが言ってるなぁ」

 少年 「やめてよニナ・・・ニナは・・・ニナ・・・殺さないで」

 男3 「なぁ、時間もねぇことだし、さっさと終わらせろよ」

 男2 「ああ、待ってろ。ガキとかバラすのって滅多にないんだし」

 少年 「・・・・・・ニナ・・・ニナ・・・ニナ・・・僕を見ないで・・・」

 男3 「安心しな。お前もすぐコイツと一緒になれるからよ」

 少年 「・・・・・・っ、いや、いやあああああああ!!!!!」

 男2 「騒ぐんじゃねぇよ!おら、口開けさせろっ、思いっきり詰め込んだら腹を蹴り上げろ―― 」

 銃声

 男3 「うがぁあ・・・どうしたんだぁ!?しっかりしろぉおおお」

 少年 「はぁ・・・かふぉ・・・ゲホホ・・・むぐはぁ・・・」

 男3 「・・・誰だお前・・・俺たちに銃向けて殺されるぞお前・・・やめろ・・・やめてくれ!」

 銃声

 少年 「はぁ・・・ぐふぉふうは・・・・はぁはぁはぁ・・・気持ち悪いよぉお・・・」

 アラン 「少年、今何時だ?」

 少年 「・・・はかぁ・・・ふぐぉ・・・はぁはぁはぁ・・・助けて」

 アラン 「もう一度聞く。今何時だ?」

 少年 「お願いですっ・・・助けてください・・・」

 アラン 「そこで眠ってろ」

 立ち去ろうとする男。男の足をつかみ離さない少年

 少年 「・・・ニナ・・・ニナぁ・・・ふぐ・・・ぐううう・・・」

 アラン 「・・・生きたいか?」

 少年 「・・・っ、う・・・んん・・・」

 男の問いかけに首を何度も縦に振る少年

 アラン 「・・・俺はタダの人間に興味を抱けないんだ・・・」

 男は小振りの銃を少年に渡す

 アラン 「それを使ってお前の隣にいる女の子に本当の死をくれてやれ」

 少年 「・・・・・・・・・・・・はぁはぁ」

 アラン 「二度も言わせるな。俺はタダのガキに用はないんだ」

 少年 「はぁはぁはぁはぁあああ・・・・・・」

 銃声

 少年 「うぅ・・・ううううう・・・・はぁはぁ・・・」

 アラン 「よろしい。おいで」

- THE END -

       

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