Neetel Inside 文芸新都
表紙

山菜
0.旅立ち

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0-1.僕の周りにはたくさんの人がいたが誰一人森へ入ろうとしなかった。

どこまで続いているのかわからないし、入ったところで手に入るものなんてなにもなかったからだ。
職についていない僕は300円とライターだけ持って森の入り口へ向かった。
森の周りを囲う壁は高く頑丈で誰も知らないところまで続いているけれど所々に入り口があった。
入り口と云うのは単に壁と壁の境目で侵入者を歓迎するための装飾は見当たらないし、子供の僕でさえ身体を横にしなければ通り抜けることが出来ないぐらい小さかった。

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