Neetel Inside 文芸新都
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2-4.エリクサーは偽物だった。兄は死んだ。僕に似合う服は全て燃えた。

それでよかった。僕にはやるべきことがあって、それが終わるまで僕はそれをしなきゃいけない。
それはあれでしかもあれがあれでそれだし、そのそれはそれというよりそれのあれなんだ。

それでよかった。

地面から生えるきのこや肉棒は僕の思い出や夢に見えたけど踏み越えて歩いた。
どうせすぐ何も見えなくなる。暗闇が僕を包んでくれる。そして兎はゾンビとなって蘇り僕を殺すだろう。

不安が消えて心は小さな森に満たされた。いつだって森に帰ってこれる。

森の泉が僕を撫でるように笑った。涙が乾いた。僕の鼻水は大地へ沈み栄養となってやがて木が生える。
風が木を育てて森を生むまでに僕はゾンビに殺されてゾンビになっているはずだから、もう立ち止まらなくていい。

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