Neetel Inside ニートノベル
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〜Pandora Box〜
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「はぁ……」
 これで何度目のため息をこの部屋で吐いただろう。
 ボクの気も知らずにのんきに漫画を読んでいる慶介がうらやましい。
「でさ、どうすんの? 返事」
「!? 知ってたの?」
「まぁな~。てか、アイツの相談をいろいろ受けてたからな」
 ちなみに会軌菜と蓮葉が廊下で会ったのは偶然じゃなくて必然だったから、とまるで恋を楽しむ純粋な少年のように微笑む。
「で、本題だ。どうすんの?」
 漫画を読むのをやめいつもの慶介からは想像もできない真面目な顔になってボクに問いただす。
 ボクは目を逸らしながら
「いや~……はは……実はまだ悩んでてね~。ボクとしては尊敬できる姉ちゃんみたいな存在だったから」
 などと答えるとデコピンされた。
「バァカ。アイツさりげなくアピールしてたの気づかなかったのか?」
「って~……全然気づかないよ」
「やっぱ鈍感か……」
 なんだか酷くバカにされたような気がする。

「なぁ前に蓮葉が派手に会軌菜の前でこけたときあったろ?」
「あぁ、あれね。パンツ丸見えで蓮葉にしてはドジだったね」
 顔に似合わず可愛らしいキャラがプリントされたパンツが見えたのには驚いた。
「あれ、わざとね」
「えぇ!! わざとぉ!?」
「うん。とりあえずアピールをしようということになってベタに会軌菜の欲望を満たしてみようとした結果があれだよ」
 なにを言っているんだろ。っていうかあれが?
 やばい……あの時『蓮葉はドジだね~』って腹筋が壊れるほど笑ったような気がする。
 そういえば半泣きみたいに涙ぐんでたっけ……悪いことしたかな。

       

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