Neetel Inside ニートノベル
表紙

Nightmare
10話-始まる戦い

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まぁ~
頼もしいかな?

++
こういった事件に巻き込まれるのって
いたずらに時が過ぎるじゃないか?
「あー。暇だ」
日付は17日。
要するに"赤の世界"は昨日の話。
鑑は買い物に出かけ。
唯可は真昼間から昼寝。
さて、こんな時は何をすべきだろう?
とりあえず。"上級詠唱"とやらについて聞いてみるか。
石川に。
++

\
なんだそりゃ?
上級詠唱?
ふむ。覚えておけってか?
何でだ?
うん・・・
あとで暇なときに俺にだけ教えるってか。
ほー。
楽しみにしとくぜ。石川。
\

++
以上。回想。
電話ー電話ー
プルルルルルル
あれ。鳴ってる。
「もしもーし?」
「もっしー?あってるのかなー?」
聞き覚えの無い女性の声。
女性というよりは・・・子供・・・?
「どちら様?ここは鑑家ですよ?」
「あ、おっけー。あってるよー」
間違いじゃないのか。
じゃぁ誰なんだろうか
「んー。うちって名乗っていいんかなー?
 まぁいいやー。わかりやすく名乗っとくよぉ?
 "嫉妬の恣意羅(しいら)"。
 皆からは"しーちゃん"って呼ばれてるかなぁ?」
やばい。こいつ・・・"七つの大罪"の・・・
「そだよーぉ?
 あ、でもでもー。今日はただの電話だよー」
一応唯可を起こしておこう。
そう思って後ろを向いた・・・
「けっ。なんで俺が見張りなんかっ」
後ろには赤スーツが立っていた。
見たことのない顔だ。
右目に深い傷の後がある。
右目は見えていないんだろう。
観察していた表情に気付いたのか
「"憤怒"だ。"憤怒の塵徒(じんと)"
 それでわかるだろう?」
糞ッ!"危険報告"ッ!
「おーや。そんなこともできるのぉ。めんどくさいなぁ。」
こいつは確か。"怠惰の那威徒(ないと)"
2人も背後にいたなんて・・・
「覚えててもらえてうれしいよー」
「けっ」
"怠惰"と"憤怒"が言い放った。
"憤怒"のほうは赤スーツではあるが、
ぴちぴちになるほど隆起した筋肉・・・
こりゃ。力では勝てない。
"怠惰"は柱にもたれてやる気を感じない。
「うちのことわすれんといてー。
 かなしいやん?」
この子・・・"嫉妬"は・・・
電話だけじゃ判らないがどうなんだろう。
「大丈夫っていってるじゃーん?
 今日は面接~。面会?かなぁ?
 それにもう終わっちゃうよー?」
今日は・・・大丈夫のようだ。
いきなり俺に付きまとうこいつら。
いったいなんなんだ?
「だからーいったでしょー?
 それとも"那威徒"のことだから言ってないとか?
 PDPってきいたでしょー?
 そのためよー」
今日は何のため・・・
「どーせ。今日はうちらも暇なんよー。
 だからちょっと話してみたかったんだー」
・・・
ほんと。ただの子供みたいだな。
「えへへー」
褒めてないって。
「じゃ~そのうち殺しあうことになるかもだけどー
 よろしくね~霧徒君っ」
ガチャ
・・・
こんな・・・ギャップあり過ぎないか?
「俺等も帰るぞ」
"憤怒"がいう
「ですねー。だるいし」
"怠惰"も。
「まぁー霧徒さん。覚えといてくださいな。
 いづれ。また会いましょう」
あれ、こんな丁寧だっけ?

待ったをかけるまもなく
奴等は去っていって・・・
++

**
一瞬だが。
"危険報告"がとどいた。
霧徒の家に急ぐ必要が・・・
「あらまー。連絡ついちゃったんだ。
 あっちはサボってるのかなー?」
なっ!?
知らない女性。
「名乗ろうか?」
赤スーツが目に映る
スタイルの良さもあってか
妖しく美しく。
まさか、こんなに早く・・・
「だいじょーぶ。ただの監視だよー
 今日は休日なのさ」
・・・
「私は"傲慢の美紅(みく)"。プライドの塊よー。
 ついでにブランドの塊よ、なんてね」
霧徒のところへ行かせないように。の見張りか。
「そうそー。なんで私が使われなきゃなのかわかんないけど」
戦う気はないみたいだ。
「ん?向こう終わったかな?
 じゃ、私も帰るわ~」
なっ!?そんないきなり・・・
「ははっ。唐突に動くからな~"七つの大罪"は。
 でもしばらくなにもしないみたいよ?
 じゃね~物知りさんっ」
嵐のように去っていった。
情報もくれたけど
いったいなんだったんだ?
霧徒に聞いておかないと・・・
**

+
「よし。晩飯の買い物終わった!」
あとは家へとかえるだけ。
俺はもういい気分っ!
「晩御飯は~カレー!」
好物が晩御飯ってだけでこのテンション。
俺って・・・
「ご機嫌ですね?」
「かれー。いいなぁ。くいてぇ。」
むむ、
予想が当たれば。この赤スーツは
「私は"強欲の捕億(ホーク)"
 今日は挨拶にきました」
もう一人は"七つの大罪"で言うなら・・・
「どうみても"暴食"。
 本当にありがとうございました。
 名前は"雷故(らいこ)"
 以上。さ、かえって飯だ。"捕億"」
はぁーついてねぇ
「おや?
 意外にも落ち着いてますね?」
俺か?それはとんだ勘違いだぜ
「足がすくんで動けないってやつだけど
 そう見えるのならいいな~ははっ」
もう自棄だ
「まぁまぁ。そう自棄にならず。
 今日はもう帰りますので。
 帰っておいしいカレーでもつくってくださいな」
颯爽とかえっていった。
なんだったんだ。あの太っちょと金髪。
まぁ、こんな頭使う問題は
霧徒にでもやらしときゃいいか。
さ。かれーかれー。
+

*
ぐぅー
「寝たふりにも疲れますねぇ・・・
 霧徒いなくなっちゃいましたし」
実はさっきまで本気で寝ていたのを誤魔化すために
ちょっとつぶやいた
ふと寝返りをうつと
「やぁ。こんちは」
赤スーツが目に映る。
とっさに飛び起きようとした
出来なかった。
「え・・・」
こいつは何者だろう。
体が動かない。
「まぁ、虐めてみたいのですが。
 貴女にもまだまだがんばってもらわないとなので。
 今日はただの観察ですよ。
 日記でも書きましょうか?」
冗談なのかそれとも・・・
とにかくこの状況はヤバイ。
「くっ・・・・」
やはり体は動かない。
「無理しなさんなって。
 じきに"金縛り"も解きますよ」
力!?
「"力"ですが。まだ本領ってわけではないので。
 意外と簡単に崩せますよ?」
・・・
崩せないんですが。
ふと霧徒の叫びが聞こえた気がした。
気のせいですかね。
「はー。今日はオフだっていうのに。
 休日返上ですよ・・・」
「知りません。」
そんな敵からの愚痴聞いてる場合じゃないんです。
「おっと。帰宅時間です。
 それではまた」
帰宅・・・!?
「んなっ!?」
もうそいつはそこにはいなかった。
*

・・・
なんだったんだ。あいつ等・・・?
・・・
・・・・・・

       

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Neetsha