Neetel Inside ニートノベル
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 それからの三日間は地獄だった。
 常に監視されてるからオナニー出来ないし、トイレでやろうとしても何故かバレるし、愛しのオナホールコレクションまで捨てられちまった。お値段いくらしたと思ってんですか、ほんと。
 こんなに我慢するのは修学旅行以来だぜ。そんときは2日目の夜に旅館のトイレで抜いちゃったけどさ。

 あと、この三日間で色々聞いたんだけど……えー、なんだっけ。色々と電波設定が飛び出したんだけど、ほとんど忘れちゃった……
 覚えてるのは、実は睾丸からは未知のエネルギーが出てて、それが溜まれば溜まるほどなんか色々すごくなるんだとよ。
ジャック「未知のエネルギーじゃなくてオナニスキー粒子です!」
 ・・・だそうだ。とりあえず、敵を倒すまでは抜いちゃ駄目ってことさ。さっさと敵をぶっ潰して物語を終わらせないと禁断症状でどうにかなりそうだぜ。
 なんとか物語を早く終わらせる方法はないものか……

シゴキ「なあ、解説係。そういえば敵のリーマン・シスターズって、どんな奴らなの?」
ジャック「元々はただの証券会社だったのですが、倒産の危機に直面しまして一か八かの世界征服事業に手を出したのが始まりのようですね」
シゴキ「世界征服って事業なんだ……」
ジャック「何事もビジネスですよ。最初は下請けとして、テレビやマンガのエロシーンを規制して世界の性欲レベルを下げる裏工作をしていたようですが、それが大当たりして一大企業に成長したようですね」
シゴキ「PTAみたいな連中だな……四天王とかいるの?」
ジャック「はい、いますよ。彼等を倒さぬ限り、敵の総帥に出会うことすら出来ないでしょうね」
シゴキ「やっぱいるんだ・・・・敵の総帥はどんなの?」
ジャック「名前はオナキン・スカイウォーカー。恐ろしい、ライトセ〇バーの使い手です。それと、手を触れずに物を動かす能力も報告されています」
シゴキ「うん、名前でなんとなく分かったよ……でも、ちょっと待って・・・能力? 超能力みたいなの使えるの?」
ジャック「あれ? 言いませんでしたっけ? まだ詳しいことは分かっていませんがオナニスキー粒子が関係していて、その人が最も望む能力が与えられると言われています」
シゴキ「オナニスキー粒子すご過ぎね?」
ジャック「認識の違いですよ。この研究はまだ始まったばかりですからね。脳は血液を冷やす器官だと誤解されていた時代は、脳科学なんてまったく考えられてなかったでしょ?」
シゴキ「そんなもんか。そういやジャックは何が使えるの?」
ジャック「私の能力はテレポートと感知能力です。この能力で、潜在性欲の高そうなあなたを探し出したんですよ。お約束通り、あまり戦闘力はありませんが」
シゴキ「そういや登場シーンでも使ってたね、テレポート」
ジャック「こう言うと2種類の能力が使えるように聞こえるかもしれませんが、2つとも同じ延長線上にある能力なんです」
シゴキ「ふーん……あれ? 最も望む能力が身につくんだよね。テレポートと感知能力って……ストーカーか泥棒でもしてたの?」
ジャック「違いますよ。人聞きの悪い。
私はまず、常日頃から通学時間等の移動時間がMOTTAINAIと思っていましたのでテレポートを習得しました。
そして自転車に乗って気分良く歌っていたら、曲がり角や後ろからいきなり人が来たりして恥ずかしい思いをしたので、感知能力が身についたのです」
シゴキ「……地味な理由だな」
ジャック「人間そんなものですよ。本人にとっては結構深刻な問題なんですよ?」
シゴキ「待てよ・・・テレポートと感知能力か……敵の総帥オナキンの詳細なデータとかない?」
ジャック「え? はい、ありますよ。
え~っと、56歳で独身。趣味はアイドルの追っ掛けで、最近はジュニアアイドル(15歳以下の天使)に、ぞっこんのようですね。オナ禁歴は15年です」
シゴキ「15年!? そりゃ、まともに戦っても勝てんわな。
……よし、今夜お前のテレポートとやらでオナキンを暗殺しに行くぞ」
ジャック「しょ、正気ですか? それに四天王の説明をお忘れで?」
シゴキ「四天王もベッドの中まで護衛してるわけじゃないだろ。感知能力で調べて一人の時を狙うんだよ。それに大将首から狙うのは常識だぜ?」
ジャック「し、しかしそんなことをしては物語がすぐに終わってしまいますよ?」
シゴキ「よく分かってんじゃん。早く終わらせたいんだよ。んじゃ、今夜決行な」
ジャック(……人選、間違えたかしら)

       

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