Neetel Inside ニートノベル
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Year-Heroine'sStory-
あなたと手をつなぎたいから

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 私は今、校門で男子生徒に絡まれている。
「ねぇ、今日こそ、俺と一緒に遊ばない?」
 この人は毎回、校門で私を待ち伏せている。そして、私にこの台詞を毎回言うのだ。
 私は、毎回断っているが、なかなか諦めてくれない。
 しつこい人だ。
「私、しつこい人嫌いだから」
「俺だって、君がOKしてくれたら、こんなにしつこく付きまとう事しないよ」
 この人は嘘を言っている。例え、ここで一緒に行っても、それで気をよくしてまた私に迫ってくる。
 それが分かっていたから、私はこの人とかかわりたくなかった。
「諦めが悪い子だなぁ、君は。でも、そんなところが好きだけどね」
「あっ!!」
 その時だった。お兄ちゃんがこっちに近づいてきていた。
 私はこのチャンスを逃がしたくなかった。
「待って!お兄ちゃん!!」
「んっ?」
 案の定、お兄ちゃんは立ち止まってくれた。
 私は、この場を逃げる為に、
「一緒に帰ろうよ!!」
 と言った。お兄ちゃんは何で俺なの?みたいな顔をしてた。
 だって、助けて欲しいんだもん!!
「いや!俺と帰るんじゃ・・・・・・」
 しつこい人が俺だと言わんばかりな顔だった。でも、もう大丈夫。
 だって、私にはお兄ちゃんがいるんだから!!
「あなたと帰る約束はしていないし、そもそも、あなたに興味ないから。お兄ちゃん行こっ!!」
「えっ・・・・・・」
 この言葉がすごく効いたみたい。でも、一番の効き目はお兄ちゃんだよね☆
 しつこい人は、私とお兄ちゃんが一緒にいるのを見て、諦めたように見えた。
 ありがと、お兄ちゃん☆
 それじゃあ、さっさと一緒に行こうと思ったら、お兄ちゃんがしつこい人に、
「ごめんなさいね」
 って言ってた。
 そんな事言わなくていいのに。お兄ちゃんには関係ないんだから。
 でも、ありがと☆
 お兄ちゃんと私は学校を後にした。

     

「良かったのか?」
 お兄ちゃんがふと聞いてきた。気にしてくれているんだなぁ。
 私が彼氏いないのを。
 でもね、あんな人よりもお兄ちゃんのほうが全然いいんだからね!!
「うん、もう3度目だったから」
本当にしつこい人だったなぁ。
「そうか」
 お兄ちゃんはこの一言だけ言って黙ってしまった。
 う~ん、会話が途切れたよぉ~。どうしよ~。
「そういえばさぁ、あやねぇが帰りに夕食の材料を買って来いって言ってたんだけど」
 お兄ちゃんは気をつかってくれたようだ。
「うん、いいよ」
 私は迷うことなく答えた。ふふ~♪お兄ちゃんと一緒に買い物だぁ!!
「急がないと、晩飯食べられなくなるからダッシュな!!」
「嫌だよぉ!!だって、お兄ちゃん朝、私を置いていったじゃん!!」
 もぉ、朝は散々だったなぁ。
「そうだったけ?」
「そうだよ」
「ははは」
「ふふふっ」
 お兄ちゃんと一緒に居てすごく楽しい。
 それで、調子に乗って言ってしまったのかもしれない。

     

「じゃあさぁ、走るのは辞めて、手をつないで行こうよ!!」
 私は勢いで言ってしまった。
「何でそうなるんだよ!!」
 ちょっと甘えたくなっただけ。
「だって・・・・・・寒いんだもん」
 ちょっと寒かっただけ。
「お前、冷え性だもんな」
 ちょっとお兄ちゃんの温もりに触れたかっただけ。
「だからさ・・・・・・」
 だから、手をつなぎたい。
「でも、断る!!」
 断られたけど、私は諦めなかった。
「何でよ!!」
 しつこく問う。
「やらないって言ったらやらないの!!」
 何故か、その言葉は私に重くのしかかった。
 嫌われた・・・・・・。
 そんな気がした。
 言葉だけではない。
 お兄ちゃん、すごく嫌そうな顔してた。
 それなのに、私自分の事しか考えていなかった。
 最低な妹だ。
「はぁい・・・・・・」
 と答えた後は、私は何も喋られない状態になっていた。

     

 すごく、胸が苦しい。
「今日から、お前が見たいって言っていたドラマが始まるな」
「・・・・・・」
 お兄ちゃんの声が全く入ってこない。
 それだけ、私は追い詰められていた。
 実際は、自分で追い詰めていた。
 私はお兄ちゃんの笑顔を見たかっただけなのに。
 こんな事しても、お兄ちゃんに気をつかわせるだけなのに。
 自分の中で全て分かったいた。なのに・・・・・・。
「なぁ、愛花?」
「・・・・・・ぅぅ」
 私は涙を浮かべていた。
 分かっているのに涙が出る。
 涙が出るのは分からない。
 私にはもう、どうすることも出来なくなってしまっていた。

 
 

     

 そんな私に、あなたは手を差し伸べてくれた。
「えっ?」
 目を疑った。
 いや、目は必要ない。
 だって、肌で感じていたから。
 お兄ちゃんは私の手をつないでいた。
 あんなに嫌そうな顔してたのに。
 やっぱり、私のお兄ちゃんなんだな。
「どうかしたか?」
「いや、何にも・・・・・・。手あったかいね」
「お前は冷たいな」
「だって」
「冷え性だもんな」
 ずっと、あなたの手をつないでいたいと私は思った。

                
あなたと手をつなぎたいからを書き終えて

最終回並に頑張りました(笑)。
いつもと違って軽い言葉を並べる訳にもいかないですしね。
また、ヒロインになりきるのは痛い感じがしました。
が、何か足りない感じです・・・・・・。
文が淡白過ぎで、短文を並べ過ぎって感じでしょうか。
なんとか愛花を理解して頂こうと思ったのですが・・・・・・。
力不足でした。ごめんなさい。
これとは別に本編もあるので宜しければお願いします。
最後まで見て頂きありがとうございました。次回はいつになることやら。
それではまた会う日まで。それは最終回用かな?

       

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Neetsha