Neetel Inside ニートノベル
表紙

なぜか分からないけど小説かくお
ただ。エロ本をよみたかったんだ

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今、目の前にエロ本が落ちている。

誰でも一度は、道端に落ちているエロ本を見つけたことがあるだろう。
それを人気のない場所でこっそり読む。

漢の浪漫である。

その浪漫が今まさに手の届くところにあるのだ。


俺の名前は北山知念。

中学2年生。
自分で言うのもなんだが成績は優秀でクラスでは学級委員をしている。


しかし、俺は家に帰ると覚醒するのである。

そう、何を隠そう俺はドの付く変態なのである。

オ●ニーは毎日の日課であり、休みの日は一日3、4回は抜く。
おかずソフトなものからハードなものまでなんでもカバーする。

まさに、変態である。


当時は今とは違って、PCなどのインターネットはそんなに普及してはおらず、せいぜい大人が仕事で使うぐらいだった。
携帯も中高生が持つようなものではなかったため、必然的にエロ本というものは重宝された。

すでに何冊もエロ本を持っていた俺だが、やはり毎日オ●ニーしてくるとネタも尽きてくるので、ちょうど新しいエロ本が欲しいと思っていたころだ。

このチャンスを逃すまいと俺はさっそく拾いにかかろうと思ったのだが


弊害が生じた。


エロ本と俺の距離、約10メートル。
しかし、俺とエロ本の中間地点。ちょうど5メートルぐらい前にクラスの女子が4人程で輪になって立ち話をしているのである。

クラスでは真面目君で通っている俺にとって、俺がエロ本を拾っていることがばれたらみんなからの冷たい視線はもちろん、俺の居場所なんてあったもんじゃない。


さて、どうしたものだ。

俺は、友人を待つ振りをしてどうにかエロ本を拾う方法を考える。

     







俺は今、エロ本の前にいる。



あの後、結局俺はエロ本を拾えなかった

俺がただボーっと突っ立っていると、運悪く女子軍団がやって来た。
「北山君なにしてんの?」
「もしかして、ずっと私達のこと見てるんじゃないよね・・・」
「うわっ、それは引くわ」
「きもーいwww」
「あたし、男だけどそれはきつい」
「勉強できるけど実はド変態とか?」

なんか好き放題言われている。

最初に言っとくが俺はマゾではない。
よって、罵声を浴びても気持ちよくも勃●したりはしない。
むしろオカズはレ●プものが多いぐらいだ

つまり、この状況は俺にとっては非常に気分が悪い状況なのだ。

「いや、別に。」

俺はそっけない返事をしてその場を立ち去った。
そうしないとまた面倒くさいことになることは誰でも予想できることだ。



家に帰った俺は、部屋で2回ほど抜いて
時間を潰した。

そして人通りが少なくなる時間帯に、エロ本の現場にやってきたわけだ。

予想通り人通りは皆無だ。

やっぱり新しいエロ本は新鮮な感じだね。
しかも、結構綺麗な状態で落ちている。

俺がエロ本を鞄に入れようとした瞬間
誰かがぶつかって来た。

フードを被っていてよく分からなかった若い男のようだ

男はかなり急いでいるようで
チッっと舌打ちをしてさっさと走っていった

一言ぐらい誤ってもいいだろ
感じ悪いな~

その時だった



目の前の家が炎に包まれた



「え?」
ただ唖然とする俺だった

     




なんだ、ただの火事か。


って火事ぃいぃいぃいいいいい?

やばいよ。火事の現場とか始めて見たよ。

俺は何も出来ずにただ立ちすくんでいた。
何をしたらいいのか分からなかった。

すぐに、近所の人が集まってきた。

野次馬の人だかりは1分後には数十人になった。
その中に見知った顔があった
同じクラスの中村(仮)だ。

中村(仮)とはそんなに親しくはないが
仲が悪いわけでもなくクラスで会うと少し話をする感じだ。

「よう。北山。」

中村(仮)がこっちに気づいたようだ。
こっちに歩み寄ってくる。


だが、俺は中村(仮)にこれ以上近づかれては非常にまずいことに気づく。



俺の右手にはエロ本が握られているのだ。



エロ本をかばんにしまうところを見知らぬ男に邪魔されたと思うと
いきなり目の前に炎が広がったのだ。

つまり、俺はエロ本をかばんに入れるタイミングを完璧に失い
結果的に右手に持ったままの状態になっているのだ。

ここで中村(仮)に会ってしまうと
俺は完璧にアウトだ。

こんなものを持っているのがばれたら俺は終わりだ。

だが今エロ本を捨てると明らかに不自然だし捨てた場所を見られては元も子もない。


考えろ俺。学年4位の頭脳だろ。


そして、学年4位の頭脳が出した答えはなんともマヌケだった。





ダッシュ!ダァッシュ↑!!ダンダンダダン


そう、逃走だ。

俺は中村(仮)から逃げるように走った。

1番不自然な対応じゃねえか畜生。
だが、これが何もバレず、何も残さずに逃走できる唯一の方法だと学年4位は考えた。

まあ、中村(仮)には明日、適当な言い訳でもするかな。




後日。俺は、ここで逃げたことを激しく後悔することになる。
それはエロ本が見つかるよりもタチが悪い状況だ。

       

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