Neetel Inside ニートノベル
表紙

シットラン〜ここが大便器〜
まとめて読む

見開き   最大化      

僕の名前は、賀井 気智。
僕は何故脳内で誰に語る事なく自己紹介をしているのだろう。
きっとこれは便意の所為だ。
今、僕は学校で3時限目の授業を受けている。
これが終われば給食時間だ。
先にも記した通り、今僕に、強烈な便意が襲っている。
これは間違いなくやわらかうんち。
油断すれば漏れ出すこと確実。
今朝は唐辛子を食べ過ぎたか。
この授業が終われば僕は今すぐ男子トイレに駆け込みたい気分なのだ。
時刻が11時40分となった時、給食準備&給食時間が始まり、食べ終えた者から給食片付けが始まり、1時10分に清掃時間開始となる。
僕は給食当番じゃないので、給食時間までに帰還すれば任務完了だ。

<キーンコーンカーンコーン>
号令の起立、礼をし、僕は即座に教室から出て、猛ダッシュ。

今僕が位置する階層は2階であり、校舎は3階建てである。
それぞれの学年の数字が階層に当たる。
つまり、僕は2年生というわけだ。
ここ、2年2組からだと、男子トイレへは、ちと遠い。
間に合えばいいのだが。
背後で、僕と同様に猛ダッシュしている人物がいる。
彼のあだ名はメガネ君。
メガネをかけているから、メガネ君なのだ。
珍しいな、真面目なメガネ君が廊下を走るとは。
そんな彼が廊下を猛ダッシュしている理由は一つ。
彼も強烈な便意に操られた人間なのだろう。
彼は僕にトイレを取られまいと思ったのか、タックルしてきた。
僕はその衝撃で床にキスをした。
クサレメガネは僕を追い抜いてトイレに駆け込んだ。
こいつの所為で2階トイレは埋まってしまった。(他は故障していて使えない)
トイレの壁をよじ登って覗き、「うわーこいつ、うんこしとるー!」って叫んで評価下げたろか。
いや……目下の最優先事項は僕が排泄することなのだ。
クサレメガネなんぞに構ってられるか。
階段を3段飛ばしで駈け上がる。

職員用トイレが近くに見えたので、そこに入ろうとしたら、おばちゃんがトイレを掃除しているではないか。
きっとこのクソババァは僕が糞をしてるところを想像して1人悦に浸るに違いない。
ここでする訳にはいかない。
そう思ったら便意が少し治まった。
仕方がない。
生徒用トイレに向かうことにする。

       

表紙
Tweet

Neetsha